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UPDATE|2023/03/25

青木さやかが語る子育、そして母との関係「離婚をしてワンオペで育児をして生活、倒れたことも」

青木さやか 撮影/西邑泰和

タレント・女優として幅広く活躍する青木さやかが、著書『母が嫌いだったわたしが母になった』(KADOKAWA)を2月21日に上梓した。母親への複雑な思いをつづった初のエッセイ集『母』(中央公論新社)にも大きな反響があったという青木だが、今回のテーマは「母と娘」。中学生になる娘との日々をいきいきと描いている。青木流の子育て論やエッセイストとしての活動についてなど話を聞いた。(前後編の後編)

【前編はこちら】シングルマザー・青木さやかが娘との日々を赤裸々に綴る「一番、書きたくないことを書いた」

【写真】エッセイストとしても活躍する青木さやか

本書は、青木にとって3冊目のエッセイ集。母親との関係を告白した『母』(中央公論社)、生きづらさを本音でつづった『厄介なオンナ』(大和書房)と、エッセイストとしての筆力も高く評価されている。

「読んでくれる人がいて、感想をいただけると『ここにいてもいいんだ』と思える。誰かの役に立っているような気がするので、それはうれしいですね。自分の子ども、というと大げさですけど、本はやっぱり特別なものだと思います。本を読むときって一人じゃないですか。だからこそ書けることもあって。今回の本にも、すごく重たくて、本当は絶対に言いたくないことも書いています」

エッセイを書くようになり、「本は人を救ってくれるもの」だと強く感じるようにもなった。

「自分が娘を怒ってしまうことや恋愛について思うことを書いていると、私はこういう理由でこの感情になっていて、こんな解決策があるのかもしれないと思えるんですよね。より自分を知れるようになった。自分のことを整理して、深く知れるようになったので、それは演技や番組のコメントにも活かせているのかなと。自分と付き合いやすくなりました。そうなると人とも付き合いやすくなって。コミュニケーションの取り方が変わりました」

1冊目のエッセイ集『母』では、同じように母親との関係に悩む女性から、たくさんのメッセージが届いたという。

「本の感想というよりも、自分自身が悩んでいることを伝えてくださる方がすごく多かったんです。皆さん、ちょっとずつ蓋をしていた部分があって、その解決策のヒントを『母』に見つけてくれたのかなと。

私のように母が嫌いで、自分は親子関係がうまくいかなかったから親になる選択肢を取らなかった人もたくさんいると思うんです。今回の本はそういった方にも読んでいただきたいですし、関係がよくないなかで子育てをしている方。同じ境遇の方が読んでどういう風に感じるのか。すごく興味がありますね」

本書では、子育てを通して変わっていった母への思いやその複雑な感情に向き合う姿もつづられている。


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