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UPDATE|2023/02/04

アイドル生活19年・金澤有希、ラストメッセージ「たぶん私、アイドルになるために生まれてきた」

金澤有希 撮影/荻原大志



19年のアイドル人生を振り返ったとき、もっとも大きなターニングポイントとなったのは何か? そう尋ねると、「GEMのリーダー就任にしたこと!」と即答した。それまで「個人戦」という意識で活動していたが、団体の長となったことでグループ全体のことを優先して考えるようになったという。

「みんなでひとつのものを作り上げていく充実感は、本当に何物にも代えられなかった。メンバーが真剣にグループを愛せば、グループを愛してくれる人が自然に増えることも知りましたし。GEMは最高のグループだったし、解散した今でも誇りに思っています。そんなGEMはダンス&ボーカルグループを名乗っていたパフォーマンス重視のグループだったので、最初はダンスや歌のスキルがない自分がリーダーをやることに気後れもしていて。でもこうやって時間が経つと、あそこで人間的に大きく成長できた気がするんですよね」

モーニング娘。の辻希美に憧れていた少女が、北海道のローカルアイドル・Touchにスカウトされたのは10歳のときだった。機材の手配や会場のセッティングなど、実作業はすべて自分たちの手で行うのがグループの掟。氷点下の野外会場で暖を取っていたときは、あまりの寒さにヒーターの熱で手袋が溶けていたことにも気づかなかったという。しかし、それでも金澤は夢を決して諦めなかった。所属するグループが変わっても、少女の信念がブレることは一切なかった。

「私、どちらかというと飽き性なんですよ。習い事もいろいろやったけど、結局、長く続けられたものはアイドル以外にはなくて。そんな私が19年間も……しかもなぁなぁになることなく全力で走り続けることができたのは、神様に『あなたはアイドルになりなさい』と言われたからだと思うんです。これがしたくて、たぶん私はこの世に生を受けたんですよね」

AUTHOR

小野田 衛


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