──後輩に伝えるときに意識してることはありますか?
北川 怒らないことです。ちゃんと冷静に伝えることです。
──理論だってということですか?
北川 いや、そういうふうには言わないです。この子ちょっと気が抜けてるなって気づいた後輩には、ユニットの前とか気になったときに声をかけて「頑張っておいで」って目力で伝えるというか。言葉にするとシュンってなっちゃう子が今は多いので、まずは声をかけてプラスの方向に持っていくようにしています。
──すごい! ものすごく周りを見てるじゃないですか!
北川 そうですね、一応。公演中やリハーサル中は意識して360度周りを見渡すようにしています。とはいえ行き届いてない部分もあるとは思うんですが……。
──北川さんと言えば加入直後、あまり自分から話さず端で静かにしているイメージがあって、正直そうなるとは思ってなかったです。
北川 ですよね。そう思われがちなんです。
──何か変わるきっかけがあったんですか?
北川 リーダーになって2年経つんですけど、最初はホントに何をすればいいのかも分からなくて。ただ肩書だけあるみたいな感じだったと思うんです。憧れてる(宮澤)佐江みたいになりたくて(※宮澤は2014年4月から2016年3月までチームSのリーダーを務めた)、でもそれとはほど遠い自分がいて。それですごく悩んで泣いたこともあったんですけど、やっぱり自分は自分にしかなれないので、自分にしかできない周りに支えてもらうリーダーでいいんじゃないかなって思ったんです。頼りないこともみんな分かっていると思うので、その分手を差し伸べてくれる人だっているし、そういう形のリーダーでもいいんだなって思うことができたので、最近は割と楽な気持ちでリーダーができています。私は私なので、私なりのやり方でやらせてもらってます。
──当時、宮澤さんに相談したりは?
北川 いや、あまりしなかったです。悩みの種を増やすのも申し訳ないというか。大好きすぎて心配もかけたくなかったんです。それで1人で悩んでたんですけど、それじゃあ周りを心配させるだけでなんのプラスにもならないので、とりあえずやれるだけやってみようって思ってやったら、周りが支えてくれるんだってことに気づいたんです。得意じゃないことは周りがカバーしてくれて、今があります(笑)。
──なるほど、自分らしいリーダーでいられていると。
北川 はい。