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UPDATE|2022/10/29

元アイドル・一ノ瀬みかが思い描く"アイドルのために総合ケア施設"「夢を叶えたい子たちを支えたい」

一ノ瀬みか 撮影/関根いおん



──しかも、そうした過酷な毎日に加えて、お金のことや、生活のこと、様々な要因が活動する上でのしかかる。それを10代の子が自らの力で全てクリアしていくのは、ハッキリ言って困難ですよね。

一ノ瀬 本当におっしゃる通りで。正直この活動の経験を通じてもシッカリ社会に出たとは言い切れないわけです。ただ、そうした優しくない社会である一方でキラキラしている世界でもあって。この世界で頑張りたい、夢を叶えたいという子たちが沢山いるのも事実。ならば、そうした日々を頑張る子たちのために、私ができることはあるんじゃないか?って。

メンタル面はもちろん、曲がりなりにもアイドルとして走って得てきた、身体操作などの技術面や無理のないダイエットや筋トレなどの体作りの方法、肌にあったメイク道具の選び方などの、「ネットで検索しても載っていない」経験と知識を自分だけのものにしておくのはもったいないんじゃないか?と学生のときに、ふと思いついたんですよね。アイドルに必要なノウハウは本当に特殊なもので、私が学んだことや経験した事を伝えることで、アイドルの世界自体をもう少し明るくしたいと考えました。

──神宿時代から積極的に美容・健康・体作りの動画を配信していましたからね。そう言えば、ご友人であり元アイドルのくりえみさんも同じように、「1グループにつき一人は精神科医をつけた方が良い」と、業界の改善案を掲げていましたね。

一ノ瀬 実はくりえみちゃんとは一緒に話していると、よくこうした話題になるんですよ。私のこの目標をSNSで発信したら、くりえみちゃんのようにアイドルとして活動されていた方はもちろん、現役のアイドルさんからも「それ、すごくやりたいと思っていました!」という声をいただいたり、ファンの方からも「私もアイドルちゃんを応援するだけでなく、サポートもしたい」という声をいただいて。

最近、セラピストさんのお話を聞く機会があったのですが、やはりアイドルさんから現場では言えないような悩みを聞く機会が多いそうです。家族にも、マネージャーさんにも、身近な人に言えないようなつらいことや張り詰めていることって、やはり吐き出したくても、適切な場所がないからすごく難しくて。ならば、そうした緊張を上手く解きほぐせる場を作ることは絶対に必要だと思うんです。

AUTHOR

田口 俊輔


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