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UPDATE|2022/08/21

笑い飯・哲夫が明かす仏教に熱狂した理由「ブッダに人間味を感じる」

笑い飯 哲夫



──あとがきで、「知らなかったことはたくさんあった」という風におっしゃっていましたが。

哲夫 お釈迦さん(=ブッダ)は35歳で悟りを開くんですけど、そこまでのエピソードは書物にもいろいろ書かれていて、前々から知っていることも多かったんです。でもその35歳から亡くなる80歳くらいまでの「布教活動」していた数十年間は、詳しい文献も少ないんですよ。僕も図書館にある仏教関連の書物を片っ端から読んで、色々調べて膨らませたりして。だからこそ書いていて面白いところでした。

──本を読むと、非常に平易なわかりやすい文体で書かれていて。で、哲夫さんらしいなと感じたのは、エピソードがクスリとしたりニヤニヤしたりするような「小ボケ」を連発して書かれていたことでした。

哲夫 思いっきり大ボケを入れるとバチ当たるかもしれへんし、仏教関係の方に怒られても嫌ですからね(笑)。「許してもらえるかな」というくらいのおふざけを意識して入れた感じですね。やっぱり、笑ってもらいたいんで。

──意外だったのは、例えば聖書でいう「海を割った」みたいな、聖人としての奇跡的、超人的なエピソードがあまりない事でした。

哲夫 そういう神通力みたいな話は、僕が思い切って割愛したところもありますね。お釈迦さんも「母親の脇から生まれてきた」っていう有名な伝説こそありますけど、僕はもっと、若い時に引きこもりになっていたとか、悟りを開いたらそれが気持ち良すぎてすぐに布教しようとしなかったとか、亡くなった原因が食あたりだったとか、そういう話が好きで。神格化されますけど、すごい「人」というか。

──人間っぽさがブッダの魅力だと。

哲夫 人間味を感じる話が多いんですよ。より近い存在って感じてもらった方が、読んでいる人もおもろいかな? って思うんで。

──新刊やこの記事を読んでいる方に、ブッダや仏教のことをもっと楽しく学ぶためにおススメの本などはありますか。

哲夫 宗教学者のひろさちやさんという方が、仏教や釈迦についての本をたくさん書かれていて。面白くて僕もけっこう読ませてもらいました。映画では「禅 ZEN」(09年・角川映画)ですかね。壮大な話で、「かなり深掘りしてるなあ」と。あとは、僕が前に書いた「ブッダも笑う仏教の話」(16年・サンマーク出版)っちゅうのは、入門書として一番いいんとちゃうかな(笑)。セットでお買い上げいただけたら(笑)。

【後編はこちら】ブッダの一生を本に、笑い飯・哲夫「仏教というテーマにお笑いを乗っけるのが楽しい」

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