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UPDATE|2022/06/04

元乃木坂46 井上小百合が小学校の新米教師に「子どもたちに元気をたくさんもらいました」

井上小百合 撮影/田中健児



──演じるうえで監督からリクエストされたことはありましたか。

井上 そこまで具体的な指示はなかったと思います。宮岡監督は「いいですね!」とすごく褒めてくださる方。例えば、私が寝坊しちゃうシーンでハッと電話を取って「忘れてました!」と髪をかき上げたら「それ、いいですね!」とすぐ採用してくださったりして。一つ一つ、お芝居のいいところを見つけて褒めてくださるので、逆に「これで大丈夫かな」と心配になるほどでした。

──撮影現場で印象に残っていることは?

井上 とにかく子どもたちがかわいかったです!ロケバスで移動するだけなのに、子どもたちは遠足みたいに毎日楽しそうに現場に向かうんです。アイスを食べるシーンがある日なんて、朝から「何味のアイスかな~」って。すごくかわいくて。純粋に撮影を楽しむ気持ちにハッとさせられましたし、子どもたちに元気をたくさんもらいました。

──この映画をどんな方に観てもらいたいですか。

井上 最初に台本を読んだとき、子どもたちのまっすぐさをおもしろおかしく表現している部分に楽しさを感じると同時に、そんな子どもたちの姿を見て周りの大人たちも成長していく、という過程がすごく素敵だなと思ったんです。子どもたち主体でかわいくて面白い、というだけじゃなくて大人が観てもいろいろ感じるものがある深い作品だなって。

私の演じる土方先生には、もともと映画監督になりたかったというバックボーンがあります。紆余曲折あって今は教師の仕事に就いているという人なんですけど、夢半ばで諦めてしまったという過去があるので、まっすぐに映画を作りたいという夢に向き合う子どもたちを見ながら、もう一度自分を見つめ直していくんですね。

だから、土方先生のように何か憧れや夢があったけど、いろんな壁にぶつかったり、環境的に難しかったりで諦めてしまった人に観てもらいたいなと思います。大人になると現実的になってしまう部分もあるけど、この映画は「何かまだ出来るかもしれない」と自分の人生を振り返れる作品になっているのかなって。あとは、お子さんを持つ親御さんにも観ていただきたいです。「あれやっちゃダメ、これやっちゃダメ」っていうのは、果たして子どもを守る正しいことなのか。そういったメッセージも詰まっています。


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