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UPDATE|2021/12/24

わーすた 坂元葉月ラストインタビュー、目立つことが苦手だったアイドルの10年間の軌跡

坂元葉月/『わーすた旅行記』(C)徳間書店、藤城貴則



──「avexアイドルオーディション2010」後、iDOL Streetの2期生に追加メンバーとして加入。初ステージのことは覚えていますか?

坂元 パフォーマンスのときは大丈夫だったんですけど、自己紹介だけは緊張しました。加入当時は"アイドル"がどういうものなのか分かっていなかったんです。なので、いろんなステージに立つにつれ、「あ、私、すごいことしてるんだな」と緊張してきて(笑)。


──わーすたに加入するまでしばらくiDOL Street研究生時代が続きます。

坂元 スト生のときは「目立ちたくない」というスタンスは変わることなく、いかに端っこで踊るかを考えていて。ただ楽しければそれでいいと思っていました。2期生のほとんどはチキパ(Cheeky Parade=iDOL Street 第2のグループ)のメンバーに選ばれたんですけど、悔しさもなくて、同期のみんながデビューできることがうれしかったんです。

──その後、2012年には『GEM』(iDOL Street 第3のグループ)のスターティングメンバーに抜擢。

坂元 まわりのメンバーたちは小さい頃からダンスや歌を学んでいる子が多くて、ついていくのに必死でした。そこで、いかに自分が今まで楽をしていて、生半可な気持ちでアイドルをやっていたことに改めて気がついたんです。だからこそ、精一杯頑張ったし、もしGEMの正式メンバーに選ばれなかったらもうアイドルを辞めようと思っていました。

──しかし、結果はGEMの正式メンバーに選ばれませんでした……。

坂元 結果が出たあとに楽屋へ戻ったら同期(iDOL Street 2期生)のみんなが「よく頑張ったね」って温かく迎えてくれて。その言葉を聞いて、「自分の努力はちょっとは実ったのかもしれない。こんなに頑張ったのにここで(アイドルを)辞めてもいいのかな?」って思ったんです。まだアイドルをやりきったわけでもないし、アイドルの"楽しさ"を見つけられていないな、と。そのとき、スタッフさんに「今後、どうする?」と聞かれて、「続けたいです」と言いました。


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