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UPDATE|2021/05/27

デスマッチのカリスマ・葛西純の意外な私生活「リングでは血みどろ、家庭では普通のお父さん」

葛西純 撮影/西邑泰和



――もしプロレス好きな息子さんがデスマッチレスラーになりたいと言ったらどうします?

葛西 応援します。俺を超えてみろよと。でも、超えさせないけどなと(笑)。そこは家族でも容赦なく。

――映画では、半年お休みになっても収入は安定していましたね。アルバイトをしていたのは何年ぐらい前までですか?

葛西 おかげ様でこの10年はなんとかアルバイトをしなくても家族を養えるようにはなりました。昔は、ケガで欠場中の時は収入がないので、ラブホテルの清掃のバイトを4年ぐらいしていましたね。嫁もいるし子どもいるので始めたんですけど。その時に、生きるためなら何でもできるなと思いました。

――辛かったバイトってあります?

葛西 ラブホの清掃バイトの何年か前に、パン工場で、朝の9時から残業含めて夜の9時まで立ちっぱなしで。ひな祭りの季節だったので、ずーっと、ベルトコンベヤーから流れてくるショートケーキの上に、イチゴを延々と置いていくという作業をした時は精神崩壊しそうになりましたね。

――スターでありたい気持ちもありつつ、バイトの方が比重が重かった時ってどんな気持ちでした?

葛西 独身時代だったら、「俺がお金を稼ぐのはあのリングの上だけだ!」と言ってバイトもしないのですが、嫁も子どももいる人間がそんなことをしたら、ただの問題がある人じゃないですか。そこは耐えるしかなかったですね。リングの上で輝いているのが今の俺の場所ではなく、割り切って生きるためにやる。つらいですけど。

――ツライ思いをした時代もありましたが、今や一家の大黒柱としての面子は保てています。

葛西 おかげ様で、この10年ほどは、グッズ販売や試合の収入などでなどで家族を養えています。それは父親として当たり前のことなので、プラスアルファでなにか一家の大黒柱として形に残したいですね。例えばマイホームを買うとか。ただ固定資産税とか考えると賃貸の方がいいのか悩ましいところです(笑)。(後編へ続く)

【後編はこちら】デスマッチのカリスマ・葛西純が語る、血だらけの激痛でもリングに上がる理由「生きてる実感を得られる」

▽ドキュメンタリー映画『狂猿』
5月28日(金)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほかにてロードショー!以降順次公開

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