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UPDATE|2023/12/24

ハリウッドザコシショウ、自腹で放送枠を買い取り番組製作「取材露出NGにしてきた僕の家族も登場する」

ハリウッドザコシショウ 撮影/西邑泰和

異能の芸人・ハリウッドザコシショウが、前代未聞のバラエティ番組製作に乗り出した。なんと自腹でテレビの放送枠を買い取り、製作費もすべて自身のポケットマネーから捻出。スポンサー、プロデューサー、構成、主演まで本人が務める様子は、まさに令和のチャーリー・チャップリン状態だ。番組タイトルは『提供ハリウッドザコシショウ』。tvk(テレビ神奈川)で12月30日(土)25時からオンエアされる。本人を直撃し、製作に至った経緯と意気込みを聞いた。

【写真】自腹で放送枠を買い取ったハリウッドザコシショウ

「僕がやりたかったのは、何もかも自分がやりたいように好き勝手やれるバラエティ番組。たとえばダウンタウン・松本人志さんレベルなら『一人ごっつ』(フジテレビ系)みたいなことも可能かもしれないけど、ほとんどの芸人は自分の冠番組を持ちながら全部コントロールするって難しいと思うんです。特に今の時代は厳しいです。

ひとつのテレビ番組を作るには、プロデューサーのやりたいことがあるし、ディレクターの希望もある。そして何よりスポンサーの意向もある。そういった複数の意見をすり合わせて調整していくと、結局、本当にやりたいことはなかなかできないわけで。みんなやっぱり、失敗を恐れますから。実際、『何もかも度外視して、ザコシさんの好き放題に番組を作ってください』なんてオファーが来るわけないですし。だったら、自分でお金を払って作ってしまえばいいという考えが今回の出発点なんです」

近年の地上波バラエティ番組には、ひとつの“定型”がある。スタジオには司会者と複数のタレントがいて、事前に撮った映像を観ながらコメントを挟んでいくスタイルだ。そこでは台本に沿って、各自が自分の求められるキャラクターをまっとうする。ハリウッドザコシショウも、こうした場では与えられた仕事をプロとしてこなすわけだが、内心では「もっと違う切り口から見せたほうがいいのでは?」などと軽いフラストレーションを覚えることもあるという。

「僕も別にそうした番組作りがダメだと言っているわけではないんです。ただ、新しいことも純粋にやってみたくて。だから今回、自分が作るこの番組で0から1にしたい。新しい1歩を踏み出したい。そして、この一発で終わらせる気もないです。もし第2シーズン、第3シーズンと続けていく中でスポンサーが現れたら、僕の名前を前面に出さず、総合演出という肩書でもいいと思っています。

この番組はTVerなどでの配信は一切やらないんですけど、それも今後のことを考えてです。TVerで配信してしまうと、『あとで観るか』ということになって、結局、リアルタイムでは観なくなるので。そうすると、視聴率も伸びなくなる。僕は番販(制作した放送内容を販売すること)も真剣に視野に入れているので。数字も少しは気にしますよ」

AUTHOR

小野田 衛


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