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UPDATE|2023/12/06

山下智久が海外ドラマ『神の雫』で魅せた圧倒的存在感…常に「挑戦者」たる所以は

『神の雫/Drops of God』Hulu Japan公式YouTubeより


『神の雫』で見せたような圧倒的なビジュアルの変化はないが、だからこそ視力を失って手探りでものを探し当てたり、はじめて点字を触ったときの絶望感がよく表現されている。耳が聞こえない女性・響(新木優子)と心を通わせていくセリフのないシーンや、目線の交わらない細かい場面まで繊細さを保っていた。

本作は、韓国で大ヒットした映画『私の頭の中の消しゴム』のイ・ジェハン監督作品。作品の言語こそ日本語だったものの、国外のスタッフとの仕事を経験した。山下自身、新たな国際的視点を取り入れたことだろう。

そもそも山下智久の英語力は以前から注目されていた。所属していたグループからの脱退を表明し、ソロ活動に専念しはじめた2011年には『山下智久・ルート66〜たった一人のアメリカ』にてアメリカ縦断を体験。2014、2015年には英語をテーマにしたバラエティ番組でも司会を務め、主演ドラマ『5→9〜私に恋したお坊さん〜』(フジテレビ)で英語のセリフも披露している。語学力向上のための積み重ねが、今回のような海外作品出演につながったのは言うまでもない。

ドキュメンタリー『挑戦者・山下智久』で、山下は「多様な配信サービスとコンテンツの拡充により、海外で仕事をすることだけが、海外進出ではない時代」と語っていた。とはいえ語学力をはじめ、演技や歌、ダンスなど多岐にわたるまで山下自身が「挑戦者」であり続けるための努力を惜しまなかったからこそ、今の活躍がある。2023年は世界のファンも増やした1年と言えるだろう。

山下智久の活動は続く。2022年に放送された主演ドラマ『正直不動産』(NHK)が人気を博し、シリーズ化が決定。2024年のはじめは『正直不動産』の永瀬財地として山下が観られるだろう。もちろん日本での仕事も忘れていない。

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AUTHOR

鳥羽 竜世


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