FOLLOW US

UPDATE|2023/11/17

『マーベルズ』ついに公開、宇宙を舞台にオフビートなユルさで展開されるガールズトーク

(C)Marvel Studios 2023



例えば『ブラック・ウィドウ』(2021)のケイト・ショートランドや『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(2021)のデスティン・ダニエル・クレットンなどのように、アクション映画というよりは人間ドラマを描いてきた監督を多く起用している。『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)ではサム・ライミを起用することでホラー色を強調したのも記憶に新しい。

ニアもそんななかでの起用となった。オフビートなキャプテン・マーベルが戻ってきたという点では評価できるのだが、その一方でニアの社会風刺的視点がそこまで活かされていない。確かに資源戦争を扱っていることや様々な人種のキャラクターを登場させ、それを姉妹のように描くという点においては、ニアらしい色は感じる部分もあるものの、どうしてもヒーロー映画としての色に押されているような感じがしてならない。

とは言っても『キャプン・マーベル』と「ミズ・マーベル」の続編としては、いろいろと制限のあるなかで、上手くまとめられているのではないだろうか。

また今作で注目してもらいたいのは、カマラの父親ユセフ・カーンを演じているモハン・カプールにとって、初のハリウッドメジャー作品出演となったことだ。

モハンはインド映画やドラマで活躍する名バイプレイヤーとして知られており近年は「School of Lies」や「Crime Next Door」などといったDisney+Hotstarで配信されているドラマなどにメインキャラクターとして出演していることから、ドラマ俳優としての知名度を増してきているなかでの今作への出演は、確実にモハンのキャリアを後押しするものとなっただろう。

【ストーリー】
アベンジャーズ最強ヒーロー、キャプテン・マーベルの新たな物語。キャプテン・マーベルの“ある過去”を憎み、復讐を誓う謎の敵が現れる。その狙いは、地球をはじめ彼女が守ってきたすべてを滅ぼすことだった。最凶最悪の敵サノスを圧倒する力でも救えない危機が迫るなか、彼女を家族のように慕う敏腕エージェント〈モニカ・ランボー〉、彼女に憧れるアベンジャーズオタクの高校生ヒーロー〈ミズ・マーベル〉と、3 人が入れ替わる謎の現象が発生。これまで一人で戦ってきたキャプテン・マーベルは仲間との運命的な繋がりからチームを結成し、新たな“強さ”に目覚めていく。

【作品詳細】
■監督:ニア・ダコスタ
■製作:ケヴィン・ファイギ
■出演:ブリー・ラーソン、イマン・ヴェラーニ、テヨナ・パリス、サミュエル・L・ジャクソン、パク・ソジュン、モハン・カプールほか
■配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(C)Marvel Studios 2023
11 月 10 日(金)全国劇場公開

【あわせて読む】風向きが変わるMCUの今後、馴染みのないヒーローから日本人好みのアベンジャーズへ

RECOMMENDED おすすめの記事