FOLLOW US

UPDATE|2023/11/15

NiziUが韓国デビューで音楽番組初1位、プロデューサー・J.Y. Parkがデビュー曲歌詞に込めた想い

『HEARTRIS』MV JYPオフィシャルYouTubeより

10月30日、NiziUがシングル『Press Play(プレスプレイ)』をリリースし、念願の韓国デビューを果たした。彼女たちは2020年に行われた韓国大手事務所JYPエンターテイメントとソニーミュージックによる共同ガールズグループプロジェクト「Nizi Project」で結成され、デビュー後の懸命な姿勢はそのままに、立派なアーティストとして着実に成長を重ねてきた。

【関連写真】韓国で注目を集める日本人、カズハ(LE SSERAFIM)、ツキ(Billlie)、ヒナ(LIGHTSUM)

2023年に発売した2ndアルバム『COCONUT(ココナッツ)』は14万枚以上の売り上げを誇り、同年7月には約18万5,000人を動員したアリーナツアーと2日間にわたるスタジアムライブで成功を収めた。

韓国デビューシングルのリード曲『HEARTRIS(ハートリス)』のMVは、同じくJYPエンターテイメント所属のStray Kidsのメンバー・Felix(フィリックス)が出演したこともあり、YouTubeで公開後9日間で4,000万回再生を突破。韓国の音楽番組『SHOW CHAMPION』では1位を獲得、25年の歴史を持つ音楽番組『ミュージックバンク』へも出演するなど、上々のスタートをきった。

『HERTRIS』がこれまでのリリース曲の中でも、特に注目を集めている理由の一つは、その楽曲コンセプトにある。

ここ数年でデビューしたK-POP女性アイドルグループの楽曲は、いわゆるガルクラ(ガールクラッシュ)と呼ばれるジャンルが多かった。同性から見て憧れの対象となるような、自分らしさを全面に出した、「媚びない力強いスタイル」だ。IVEの『LOVE DIVE(ラブダイブ)』や、LE SSERAFIMの『ANTIFRAGILE(アンチフラジャイル)』などはまさにその代表格だろう。黒や赤をメインとした衣装や、笑顔よりもキメ顔が多いパフォーマンスなど、女性らしい美しさや力強さを全面に出した楽曲が多かったのだ。

一方の『HERTRIS』は、NiziUらしい、元気で可愛いらしい楽曲。ガルクラ全盛期の今、それが異彩を放つ存在となっているのだ。初期のTWICEの『What is Love』や『YES or YES』などを思い出させてくれるMVは、「このかわいさを求めていた!」と喜ぶファンも多い。

もちろん『HERTRIS』は可愛いだけでなく、日々の練習や数多くのライブ出演を経た3年間の実力があってこその楽曲である。特にサビパートで披露されるタットダンス(腕や手先を使い、細かな動きをパズルのように組み合わせるダンス)は、腕の角度、指先までシンクロしておりNiziUのダンス技術の高さが伝わる。

また、メンバーそれぞれの個性を発揮できる歌割りにも注目したい。高音が得意なニナやリク、ミイヒはサビを担当し、中音が得意なマヤやマコはAメロを、マユカ、リマはラップを、可愛らしい声がアクセントのアヤカ、リオはキリングパートを。日本での活動を通し、磨きをかけたそれぞれの個性が活きる韓国デビューに相応しい一曲だ。

RECOMMENDED おすすめの記事