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UPDATE|2023/10/10

早くも“覇権”の香り…『時をかけるな、恋人たち』ヒットのカギを握る“吉岡里帆”の存在

『時をかけるな、恋人たち』ポスタービジュアル(公式Xより)



実は吉岡はその清純なイメージとは裏腹に、ひと癖もふた癖もある役柄を演じることが多い。最近でいえば、2023年8月25日より公開された映画『Gメン』の雨宮瞳役がいい例だろう。

同作の舞台は「私立武華男子高校」の問題児ばかりが集められた「G組」で、瞳は担任の教師として配属される。一見すると清楚な美人教師であり、自己紹介でも不良生徒たちを前にダブルピースを披露するなど、にこやかな振る舞いを見せていた。

ところが、あるシーンで漫画を持ち込んでいた生徒を注意した際に「何すんだババア」と貶されるや否や、性格が豹変。漫画を取り上げた上で「誰がババアだよ、この野郎」と生徒を引っ叩き、「どこの国民的美少女捕まえてババアつってんだよ、アァン?」とドスのきいた声で凄んでいた。

ちなみにこのワンシーンはYouTubeに投稿された「映画『Gメン』キャラクターPV 第7弾【雨宮 瞳編】」でも紹介されているが、この予告はほんの序章にすぎない。映画鑑賞者からは「吉岡里帆の女優魂を見た」という称賛の声も上がっており、彼女の振り切った演技力に思わず魅了された人も少なくないはずだ。

また2017年に放送されたドラマ『カルテット』(TBS系)で演じた来杉有朱(きすぎ ありす)も、実に印象的な役柄だった。常に笑顔を絶やさない清楚な女性でありながら、その本性は喜々として人の心を弄ぶ魔性の女であり、物語の随所で暗躍していた。

あまりの二面性ぶりから視聴者の注目を集め、最終話で外国人男性をはべらせながら「人生、チョロかった!」と高笑いするシーンは、多くの視聴者が度肝を抜かれたことだろう。

さらに2018年に公開された映画『音量を上げろタコ! なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』では、声が小さすぎるストリートミュージシャン・明日葉ふうかを熱演。こちらは終始おとなしめの性格だったが、阿部サダヲ扮する世界的ロックシンガー・シンに引っ張られる形でギャグ調の絶叫ツッコミを披露している。

このように吉岡とぶっ飛んだ作品の相性は意外にも悪くない。今回彼女が主演を務める『時をかけるな、恋人たち』も単純なラブコメではないため、数多の作品で培った“振り切った”演技にも期待が持てるだろう。現に第1話の予告動画では、言葉にならない悲痛な叫び声をあげる姿や、「恋に落ちたい…」と呟いた瞬間、地底に落ちていくコミカルな姿などが描かれており、否応なしに期待が高まってしまう。

もしかしたら『時をかけるな、恋人たち』は今期の覇権にして、吉岡の真骨頂を発揮する作品となり得るかもしれない。兎にも角にも10月10日の放送を心待ちにしていよう。

【あわせて読む】注目女優・稲垣来泉、10月期ドラマ『時をかけるな、恋人たち』で吉岡里帆の幼少期役に決定

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