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UPDATE|2023/08/23

一般応募でミスマガジングランプリ・咲田ゆな「事務所無所属は私だけ、劣等感と不安で悩んだ」

撮影/武田 敏将


グラビアで目標に掲げるのは、ミスマガジンの先輩たち。

「菊地姫奈さん(※2020年のミス週刊少年マガジン)と和泉芳怜さん(※2021年のグランプリ)の雰囲気が大好きで。お二人とも表現力が素晴らしくて、写真なのに今にも動き出しそうで、ストーリーみたいなものが見えて、1枚の写真に奥深さがあるんです。私もお二人のような表現力を身に付けたいですし、憧れであり目標です」

咲田にとって映画初主演となる『さよならエリュマントス』は女優デビューでもあったが、演技に対する戸惑いはなかった。

「表現することに興味を持って芸能界を目指していたので、お芝居をできることは素直にうれしかったです。私は普段から、自分を客観視して鏡に向かって話しかけるんですけど、そのときって一人二役なので、お芝居に通じるものがあるんですよね。自分に言ってあげたい言葉を投げかけたりして……すごく変な人だとは自分でも分かっているんですけど(笑)」

『さよならエリュマントス』で「ミスマガジン2022」の6人が演じるのは、全国を回って地⽅のイベントに出演するものの、一向に芽が出ないチアリーダーズ「エリュマントス」のメンバー。咲田の役柄は、6人の中でもっとも能天気で、ムードメーカー的な役割を担うユナ。

「初めて脚本を読んだとき、ユナは私が昔から憧れていた女の子だなと思いました。ちょっとネジは外れているけど、どんなことでも楽しく物事を捉えられるキャラクターが大好きで、自分の理想像を演じているような感覚がありました。

演じる上で意識したのは、咲田ゆなとしてではなくて、ユナとして一つひとつのセリフを発すること。そのために脚本には描かれていないユナの過去や感情に思いを巡らせました。ただ考え過ぎるのも良くないので、本番では事前に考えたことを置いといて、楽しんで演じることに集中しました」

撮影は10日間に渡って山梨で行われ、その期間は6人とも同部屋で寝食を共にした。

「小中高と部活をやっていたので集団行動は苦手ではないんですけど、一人で行動するほうが多いタイプなので、一日中6人で行動して、寝る前に『明日も撮影があって、また同じメンバーで寝るんだ』と思うと不思議な感覚でした。

クランクインする前は、どういうふうに関係を築いてこうか考えたんですけど、いざ撮影に入ったら普通に楽しくて。ずっと同じ部屋で一緒に過ごしていると、徐々に言葉を発さずとも、何を考えているか分かるようになって、心の繋がりができたのかなと思いました」

学校の授業ぐらいしかダンス経験のなかった咲田にとって、チアダンスのパフォーマンスは大きな課題だった。

「事前に6人でダンスレッスンを受けたんですけど、それだけではみんなに追いつけないと思って、個人的にレッスン場を借りて自主練習もしました。どういう角度がいいのか、どう動けば上手く見えるのか、どういう表現をすれば綺麗に見えるのかなどを、鏡の自分に話しかけながら踊っていました(笑)」
AUTHOR

猪口 貴裕


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