FOLLOW US

UPDATE|2023/08/12

人間関係が苦手でトラック運転手に、SNSで話題のトラックめいめい「運送業は人間本来の姿」

写真/本人提供


「最初に入った会社は育成に力を入れていたから、そこは今でも感謝しています。ただコロナに入ると、急激に仕事がなくなってしまったんですよ。それまで1日60件こなしていた配達が、10件とか20件に減りましたから。コロナのときは多くの人が出勤を控えていたので、その影響がモロに直撃したんですよね。それに伴って歩合制だった給料も10万円とかに減っちゃって、もうこれじゃ生活できないということになっていきまして……。免許を持っていたから転職も有利に働くかなと思ったし、もうこの時点で運送業以外の仕事は考えていませんでした」

 SNSを始めた当初は、現在のようなコンセプトは固まっていなかった。「土曜日って渋滞が多いですね」など、思いついたことをアップするだけの毎日。しかし、その中でビールを飲んでいる写真に多くの「いいね」がついたことで手応えを感じるようになる。

「とにかく面白く見てもらえるアカウントにしたかったんですよ。『疲れた』とか『もう嫌だ』とかネガティブなことはツイートしたくなかったですし。前から変なTシャツはたくさん持っていたので、それを着て1人でお酒を飲んだり、スーパーのセール品を食べたりしていたら、反響がどんどん大きくなっていきまして。学生時代、他人が自分に興味を持ってもらえるなんて想像すらつかなかったんです。ずっと感情も凍っていました。だからSNSでバズったときは、その場で泣き崩れるくらいうれしかったですね」

 間違いなく、彼女の出現によって運送業界のイメージは向上した。ドラマを機に、ドライバーを目指す女性は今後も増えるかもしれない。「トラック運転手なら女性同士の煩わしい人間関係もないし、仕事でいろんなところに行ける楽しさもある」と目を輝かせるトラックめいめい。時代を切り拓くアクティブな姿勢から目が離せそうにない。

【あわせて読む】乃木坂46遠藤さくら主演でドラマ化、SNSで話題の女性トラックドライバー“トラックめいめい”を直撃
AUTHOR

小野田 衛


RECOMMENDED おすすめの記事