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UPDATE|2023/06/17

わずか2分で人生一転した西島秀俊ら、北野武監督に俳優人生を左右された名優たち

映画『首』公式サイトより (C)2023KADOKAWA(C)T.N GON Co.,Ltd.

北野武監督の6年ぶりの新作にして、フランスのカンヌ国際映画祭でプレミア上映された映画『首』。“本能寺の変”をたけし流に描いた時代劇で、羽柴秀吉をビートたけし自らが、明智光秀を西島秀俊が務めていることでも脚光を浴びている。

【関連写真】『ドライブ・マイ・カー』西島秀俊×鬼才監督・濱口竜介の撮り下ろしカット

国際的に高い評価を浴びる北野監督映画だが、その映画の撮り方はかなり独特で、例えば役者の選び方一つにも「たけし流」が存在する。芸人を使起用したり、まだ無名の役者を主演に抜擢したりと、通常とは一味違うセンスを持っているようだ。

そのため出演する俳優陣のなかには、北野監督との出会いで人生が変わったと話す者も多い。今回は、そんな北野監督映画と密接な関わりのある人物たちを紹介しよう。

まず挙げられるのは、映画『ドライブ・マイ・カー』で高く評価され、今や世界的な名優として名高い西島秀俊。2人の出会いは2002年、映画『Dolls』のオーディションだった。

今とは違い、全く仕事がなかった当時の西島は、北野監督から「髪切れる?」などの簡単な質問を2、3投げかけられ、わずか2分ほどの時間でオーディションは終了。その後すぐにプロデューサーから主役が決定したという報せを聞き、あれよと言う間にキャスティングが決定したという。

結果、彼の人生は一変し、『Dolls』がきっかけでヴェネツィア国際映画祭まで行くことになった。

その後、北野監督と共演した『劇場版 MOZU』のワールドプレミアイベントで、「(北野監督は)僕を見出してくださった恩人で心の師匠」「(共演できたことは)俳優人生のなかで一番の宝物です」と語っていた西島。どうやら彼の心のなかには、北野監督に対する深い敬意と感謝の念があるようだ。

ちなみに、最新作『首』へのオファーにも面白い逸話がある。ちょうどマネージャーから映画の話を聞いた数日後、北野監督と廊下ですれ違った際に「話聞いてる?」「頼むね」とさらっと声をかけられたという。オファーの方法にも、どこかユーモアがあるのが実に北野監督らしい。


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