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UPDATE|2023/04/18

スターダスト最年少グループB.O.L.T、すべてを出し切った全曲解散ライブ、ファンの目に涙

撮影:笹森健一



これで、本編でB.O.L.Tが歌った曲は32曲。それでも、まだライブの定番曲で歌われていない曲が残っていた。勘の良いファンは最初のMCでも察していたかもしれないが、ここから全曲コンプリートへと向かうアンコールがスタート。まずは、ファンも一緒になってフリを楽しむ定番曲『寝具でSING A SONG』と『Please Together』の2曲を披露。

B.O.L.Tの曲は、4人の決めポーズで終わる曲が多いのだが、この2曲はまさにその象徴。『Please Together』の最後、ステージ上の4人が土下座のポーズで終わると、ファンもその場で身をかがめて全員が同じポーズに。会場が本当にひとつになった瞬間だった。

最後のMCでは、1人ずつ涙をこらえながら、会場のファンや配信で観ているファン、スタッフ・関係者への感謝の気持ちを伝えると共に、メンバー同士でも思いを伝え合った。中学3年生コンビの白浜と青山の2人は、お互いの存在の大きさを語り、白浜が青山を「最高の相方だった」と言ってハグを交わすと、10年近く一緒にステージに立ってきた内藤と高井もお互いに、相手の幸せが自分の幸せだと語り、会場の涙を誘った。

そんな4人のバランスや関係性が愛おしく思えるやり取りを経て、「まだまだ素敵な景色を見させて!最後は笑顔で…」と語り、『スマイルフワラー』と『OUR COLOR』を熱唱。これで、B.O.L.Tとしてリリースされた全36曲すべてを歌い切り、アンコールが終了した。

しかし、ファンからの更なるアンコールの声は鳴り止まず、ダブルアンコールへ。最後は「大切な始まりの1曲」だという『星が降る街』を再び歌唱。何度もファンと一緒にジャンプし、最高の一体感をもって、約3時間半のラストライブが幕を下ろした。「本当に楽しかったし、後悔はない」と言い切ってステージを去る4人のキラキラした笑顔がすべてを物語っていたし、声出しが解禁され、しかも全ての曲が聴けて、多くのファンにとっても悔いのないラストライブとなったことだろう。

改めて、こうしてB.O.L.Tの楽曲を聴いてみると、サビのキーがとても高い曲、曲中に緩急の展開がある曲、転調する曲など実は難しい曲が多い。解散ライブでは、そんな難曲に挑み続けてきた彼女達の努力の歴史も感じられたのではないだろうか。最後に、内藤が話したように、B.O.L.Tが解散しても、楽曲が色褪せることはない。ライブで聴くことはもう叶わないかも知れないが、楽曲を推し続けることは出来る。

サブスク等でこれからB.O.L.Tの楽曲と初めて出会う人もいるだろう。王道アイドルソングにはない、癖の強いアイドルポップにもない、ロックなアイドルソングがB.O.L.T楽曲の最大魅力。アイドルファンのみならず、ロックファンやバンドファンにも、B.O.L.Tの楽曲を知って欲しいし、聴き続けていって欲しいと思わせてくれるような全力の全曲パフォーマンス。B.O.L.Tの3年9ヶ月のすべてがそこにはあった。

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AUTHOR

南 喜一


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