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UPDATE|2022/10/25

日向坂46齊藤京子、新センター抜擢の意義 ソロアーティスト、バラエティと多方面で切り拓いた新境地

10月26日にリリースされる8thシングル『月と星が踊るMidnight』ではセンターを務める

10月26日にリリースされる8thシングル『月と星が踊るMidnight』でセンターを務めている日向坂46の齊藤京子。渡邉美穂の卒業後、初めてのシングルとなっており、さらには四期生も参加していることも踏まえると、日向坂46にとって再出発と言える作品となっている。本稿では、グループ初期のけやき坂46時代から高い歌唱力を武器にグループの裾野を広げ、バラエティでも縦横無尽なキャラクターで活躍している齊藤の魅力を考察したい。

【関連写真】日向坂46齊藤京子の思春期真っ盛りの胸キュングラビア

 日向坂46になってからは1枚目から4枚目のシングルまでは二期生の小坂菜緒という、いわば絶対的なエースがセンターを務め、日向坂46というブランドを確固たるものにした上で、2021年以降は加藤史帆、金村美玖といったこれまでフロントだったメンバーを次々とセンターに抜擢。この傾向からはグループが充実期を迎えていることがうかがえるが、2022年6月には俳優業やバラエティなど多方面で活躍していた渡邉が卒業し、さらに9月には宮田愛萌も卒業を発表するなど、グループは変革も同時に迎えている。そんな新体制を迎えたグループのセンターを任されたのが齊藤だ。齊藤は予ねてからセンターを嘱望されていたメンバーであり、名実ともに兼ね備えた彼女がこのタイミングで抜擢されたのは意義深い。

 2016年にけやき坂46の1期生として加入した齊藤は、欅坂46が2017年にリリースした5thシングル『風に吹かれても』のカップリング曲『それでも歩いてる』でセンターを務めるなど、初期から大きな存在感を見せてきた。そんな齊藤の大きな転機となったのは2021年に発売された1st写真集『とっておきの恋人』(主婦と生活社)だろう。同作は累計発行部数が15万5000部を超える大ヒットとなっており、2021年の『オリコン上半期本ランキング写真集部門』で2位を獲得するなど、齊藤の人気ぶりを再確認する1年となった。2019年には女性ファッション誌『ar』(主婦と生活社)のレギュラーモデルにも抜擢され、『東京ガールズコレクション』や『GirlsAward』といった大規模ファッッションイベントにも相次いで出演し、多方面で齊藤の知名度を着実に伸ばしてきた。

 写真集のインタビューで「グループの名前がなくてもたくさんの方に知っていただけるような存在になりたい」と話していた齊藤だが、今まさに彼女は個人としても多くの経験を積み、“日向坂46の齊藤京子”ではなく、“齊藤京子”個人として存在感を大きくしている。

 その1つが、学生時代から通っていたというボイトレをして培われた歌唱力だ。一般的にアイドルは可愛らしい歌声というイメージも強いが、齊藤は低音ボイスで唯一無二の歌声を持っている。『欅って、書けない?』(テレビ東京系)のカラオケ対決で中森明菜の『DESIRE -情熱-』を披露したり、『ひらがな推し』(テレビ東京系)の企画「世界一やりたい授業」でも中森明菜の『少女A』を熱唱したりと、度々その歌声は多くの注目を集め、けやき坂46が2018年にリリースした1stアルバム『走り出す瞬間』には初のソロ曲『居心地悪く、大人になった』が収録されるなど、齊藤の歌声は次第にアイドル界を超えて広がっていく。
AUTHOR

川崎 龍也


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