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UPDATE|2022/08/19

元AKB48・野中美郷 今だから言える卒業理由「すっきりしない気持ちのままいるのも違うな」

野中美郷 撮影/西邑泰和



──ハロプロの次に好きになったのが、AKB48だったんですか?

野中 そうです。私が中学3年生の時、まだAKB48はアイドルファンしか知らないような存在で、「アキバ系」というイメージが強かったんですが、その頃から劇場に通っていました。当時は抽選とかじゃなくて、並ばなくてもチケットを買えたので、握手会にも普通に参加していました。高校は女子高に通っていたんですが、どう見ても私がアイドル好きだから、一人の友達が「受けてみたら? 絶対に受かるよ」と言ってくれて。その子が履歴書を用意してくれて、写真も撮ってくれたんです。当の本人は自信がなかったんですけど、受けるだけ受けてみたら、まさかの合格でした。

──ファンからメンバーになると、表では見えない部分も見えるから、大変だと感じることも多かったのではないでしょうか。

野中 加入直後はくじけそうでした。もともと自分は応援する側だったから、メンバー格差みたいな部分は気にしなかったんですけど、個人で握手会をやるようになってからは明確に人気の差が見えて。同期の子も、すぐに推されて選抜メンバーになったし、心が折れそうになりました。毎日、ママが迎えに来てくれていたんですが、車の中で「このまま続けるのは無理かもしれない」と泣きながら言ってたんです。その時にママが「せっかく、ちっちゃい時から好きだったアイドルになれたんだから頑張りなさい」と励ましてくれたおかげで続けることができました。

──卒業後、AKB48の活動はチェックしていましたか?

野中 卒業してからはパッと離れちゃって、ほとんどチェックしていなかったです。卒業後にIWA(内田眞由美プロデュースの焼肉店)で働いていたので、ファンの方との交流はありましたけどね。最近またAKB48のことを見るようになりましたが、私がいた頃のAKB48とは別物というイメージです。当時とは雰囲気も違うし、今のメンバーで一緒に活動したのは、ゆきりん(柏木由紀)ぐらいですからね。

──どういう経緯で、IWAで働くようになったんですか?

野中 卒業して3ヶ月ぐらいお休みして、そろそろ働かなきゃヤバいなと思っていたんですが、特に夢もなかったんです。そんな時に眞由美が声をかけてくれて、働くことになりました。今でこそIWAは元AKB48のメンバーや現役のアイドルの子が働いていますけど、当時はアイドルが働くお店という感じではなくて、普通にAKBファンが集うお店だったんです。元AKB48メンバーが店員という前例もなかったので、そういう形でファンの方と会うのも珍しいし、面白いかなと思って働くことにしました。最初は次の夢が見つかるまでやるぐらいの軽い気持ちで始めたら、ハマっちゃって3年ぐらい働きました。その期間は、たまにトークショーやお誕生日会も開催していました。

──接客は好きなほうなんですか?

野中 AKB48時代の私は静かなイメージだったと思うんですが、実はおしゃべりなんですよ。IWAで夜働きながら、昼はアパレルブランドで働いていた時期もあって。そこの会社では当初、事務職で、パソコンに向き合っていたんですけど、じっとしているのが耐えられなくなって(笑)。そこは店舗もあったから、「店舗に行きたい」と言ったら移してくれて。それぐらい人と接するのは好きですね。休みの日も家で一日ボーっとするよりも、誰かを誘ってゴハンに行くことが多いです。

【後編はこちら】元AKB48野中美郷のセカンドキャリア「福岡で代表取締役に就任して、エステサロンを任された」
AUTHOR

猪口 貴裕


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