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UPDATE|2022/05/31

高橋伴明監督『夜明けまでバス停で』の公開日が決定、「想定した敵と怒りを持って戦かってきた」

板谷由夏(C)2022「夜が明けるまでバス停で」製作委員会

板谷由夏が主演を務める映画『夜明けまでバス停で』が10月8日(土)より新宿Ks cinema及び池袋シネマ・ロサ他で公開されることが決定。今回、場面カットと監督を務めた高橋伴明のコメントが到着した。

『夜明けまでバス停で』は、「渋谷ホームレス殺人事件」をモチーフとしたコロナ貧困・社会的孤立を訴える社会派作品。ストーリーは幡ヶ谷のバス停で寝泊まりする、あるホームレスの女性が突然襲われたことをきっかけとし、非正規雇用や自身の就労年齢によりいつ仕事がなくなるか分からない中、コロナ禍によって更に不安定な就労状況がリアルに描かれる。そして自らが危機的状況に置かれているにもかかわらず、人間の「自尊心」がゆえに助けを求められない人々。現代社会の危惧すべき現状が浮き彫りとなる内容となっている。

『痛くない死に方』の名匠・高橋伴明監督の、「今、これを世の中に発信しなければ」という想いに、日本映画が誇るスタッフとキャストが集結。2005年公開『欲望』以来の映画主演となる板谷由夏が、バス停で寝泊まりするホームレスに転落してしまう主人公・三知子役を演じた。

高橋伴明は「子供の頃からずっと何かに対して怒っていた気がする。映画屋になってからも『怒り』が映画を創る原動力だった。ストーリー上での状況、登場人物のキャラ、セリフ……想定した敵と怒りを持って戦かってきた。それは『光の雨』まで続いたが、ある想いに至り怒りを封印する忍辱行に勤めることにした。ところがどうだ、世の中は醜い怒りの種を増殖するばかりである。『光の雨』から20年、監督デビューから50年、何のヒネリもなく、そのままに『怒り』を吐露しても、もういいのではないだろうか」と作品への思いをコメントした。

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