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UPDATE|2021/12/10

M-1決勝進出・錦鯉 長谷川雅紀が語るコンビ結成前夜「お笑いの話は一切せず『北の国から』話で朝まで」

錦鯉・長谷川雅紀 撮影/松山勇樹

長谷川雅紀が40歳、渡辺隆が30歳目前でコンビを解散して、お互いにピン芸人活動を経て、2012年に渡辺の誘いで結成した錦鯉。“おじさん2人” の波乱の人生が赤裸々に描かれている初の自叙伝『くすぶり中年の逆襲』(新潮社)も現在絶賛発売中だ。錦鯉結成まで、お互いにボケだった2人が、どのように役割分担をして、今のスタイルを作り出したのか。ボケの長谷川が、その過程を語る。(前中後編の後編)

【前編はこちら】錦鯉・長谷川雅紀が語る全く売れなかった暗黒時代「思わず涙した、お母さんの納豆おにぎり」

【中編はこちら】錦鯉・長谷川が語るくすぶっても腐らない秘訣「辞めようと思ったことは何度もある」

【写真】40代後半でブレイクしたくすぶり中年・錦鯉の撮り下ろしカット【6点】

――もともと同じSMA所属ということで、コンビ結成前から渡辺隆さんとは面識があったそうですが、当時はどんな印象でしたか?

長谷川 僕が「マッサジル」というコンビでSMAに入った頃、隆は「桜前線」というコンビを組んでいました。月1回あるSMAの事務所ライブはお客さん投票で6段階ぐらいのクラスが上がったり下がったりするピラミッド形式だったんですけど、桜前線は常に上位で、一番上のクラスで1位を獲ることもありました。僕らはと言うと、あまりよろしくなくて、毎回1つずつクラスが落ちていくみたいな。

一番下までいったときは、才能ないんだな、辞めようと思ったこともあります。それとは対照的に、桜前線は成績が良かったので、純粋にすごいなと思っていました。ただ事務所ライブのレベルではウケていましたけど、テレビのオーディションやコンテストなどでは、そこまで成績を残せていなくて。それでも狭いムラの中で差を感じていました。

――プライベートでも交流はあったんですか?

長谷川 二人でどこかに行くということはなかったんですけど、ハリウッドザコシショウのもとに、バイきんぐや桜前線がいて、その中に僕らも入れてもらえていたんです。なので芸事以外にも、プライベートでみんなで飲みに行くこともありました。

――年下の芸人が自分たちよりも人気があったり、結果を残したりで、嫉妬や焦りはなかったんですか?

長谷川 それは感じなかったです。性格なんでしょうね。ちょっとのんびり屋さん的なところがあって、それが良いのか悪いのかは分からないですけど……まあ本当は悪いんでしょうけどね。だから後輩のほうが売れたり、同期が自分たちより人気があったりしても、悔しいとか、恨めしいみたいな気持ちが、あまり湧かないんです。

AUTHOR

猪口 貴裕


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