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UPDATE|2021/07/29

「プロレスには人生を変える力がある」元アイドル、師弟2人が顔面ビンタで紡ぐ執念のドラマ

上谷沙弥、中野たむ 写真提供・スターダム

「私の顔面、変形してませんか?」7月4日、女子プロレス団体スターダムの横浜武道館、愛弟子・上谷沙弥との試合を終えてバックステージに戻ってきた中野たむはそう言って笑った。共に“元アイドル”の2人がこの日のリング上で見せたのは、感情むき出し、師弟関係を超えた顔面ビンタの応酬だった。7月31日に横浜武道館で開幕するシングルリーグ戦「5 STAR GP 2021」では再び2人の公式戦が用意されている。対戦を前に2人に緊急インタビュー。それぞれの本音に迫った。(前後編の後編)

【前編はこちら】スターダム・中野たむが後輩上谷沙弥へ愛の喝!「プロレスは技の綺麗さだけじゃなく“感情”と“命”」

【写真】“宇宙一カワイイアイドルレスラー”中野たむ、“元バイトAKB”上谷沙弥

7月4日、横浜武道館。初夏を彩るビッグマッチのセミファイナルで組まれた中野たむvs上谷沙弥のワンダー・オブ・スターダム選手権。元アイドル同士、しかも師弟関係にある2人のタイトルマッチ。そこはもう清く正しく美しい闘いが大正義なのかもしれないが、中野たむは上谷が痛めているアバラのあたりを徹底的に攻め続けた。上谷の動きが完全に止まってしまうほど、激しく、ねちっこく。それはすべて上谷の感情を引き出すための戦略であった。

そして、ついに上谷が覚醒する。ニヤリと笑みを浮かべると非情なまでの顔面攻撃で逆襲。かつての恩師の顔面を張りまくる、という光景は「元アイドル」というフィルターを通してしまうと異様な光景でもあり、たしかに感情はダダ漏れだが、おそらく上谷はこれまでの人生で人の顔面をビンタしたことないんだろうな、と思わせる不格好なフォーム(そもそも張り手は道場で練習するような性格のものではない)。あれだけ技の綺麗さにこだわってきた上谷が、そんなことを忘れて、ひたすらビンタしまくる姿はまさしく「覚醒」そのものだった。

これで上谷がベルトを奪取すれば、最高のシンデレラストーリーが完成するところだったが、中野たむは感情を超えたところにある技で上谷沙弥をねじ伏せた。

AUTHOR

小島 和宏


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