バラエティ番組ではドッキリを仕掛けられ、ネットでは大炎上。お騒がせ芸人クロちゃんが大好きなアイドル文化についてお題に沿って持論を語る当連載。今回のテーマは「アイドルにとって理想のパフォーマンスとは?」。もちろんスキルは大事だけど、アイドルにおいて完璧なダンスが正解なのか? たっぷりと持論を語ります。
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アイドルオタクにもいろんな考え方の人がいると思うんですけど、僕は「ルックスさえよければ、あとはどうでもいいや」というタイプではないんです。やっぱりアイドルが一番輝く場所はライブですからね。そうなるとパフォーマンス力ってものすごく重要ですよ。アイドルにも実力が求められるのは間違いない。
でも「アイドルにとって理想のパフォーマンスとは?」と改めて聞かれると、すごく難しい。彼女たちは声優とも違うし、アーティストともまた違いますから。アイドルの場合は「パフォーマンスが上手い」ことがすべてではなく、例えば、観ているファンに成長を感じさせることが大事なんです。歌にしてもダンスにしても、むしろ少しぎこちないくらいの方がよかったりすることもあるし。
例えばダンスだと、メンバー全員がビシッと揃っているのはもちろんカッコいいですよ。だけど1人だけ違和感のある動きをしていても、それはそれで味があるかなと思うんです。豆柴の大群のカエデは手足が長いからどうしてもステージで目立ってしまうし、ベイビーレイズJAPANにいたりおトン(渡邊璃生)もグニャグニャした動きが独特すぎる。僕はそれが悪いことだとは思えないんですよ。その子の立派な個性だし、グループ全体からしてもアクセントになっているわけだから。アイドルの場合、必ずしも正確なダンスが正解ではない。