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UPDATE|2024/05/03

世界的大ヒットNetflixドラマ『忍びの家』、海外からの評価が高いのはなぜか

Netflixオリジナルドラマ『忍びの家』

2024年2月15日に全世界配信されたNetflixオリジナルドラマ『忍びの家』はもうご覧になっただろうか。「忍び」=「忍者/NINJA」 の家族の活躍を描いており、主演・プロデューサー・原案を俳優の賀来賢人が務めたことでも話題だ。配信2週目にはNetflix週間グローバルTOP10(非英語作品)で1位を獲得するなど世界的なヒット作といえる。

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物語は、現代の日本で最後の忍者一家とされる俵家を中心に描かれる。忍びとしての生活を捨て、普通の家族として生きることを目指して数年。しかし国家を揺るがすような事件が起き、BNM(忍者管理局)の指示によって再び忍びとして任務を遂行することになる。

日本のみならず、海外からの評価が高いのはなぜか。それは原案・プロデューサーを務めた賀来があらゆるインタビューで「海外では忍者の知名度や、忍者文化に対して興味関心が高いのに対し、日本では風化しつつある。しかし忍者を扱った作品を日本から発信したらどうなるのか興味があった」と話している通り、やはり「NINJA」を題材にした物語であることが一番大きな理由だと考えられる。

筆者は現在オーストラリアに滞在中だが、外国人の「NINJA」の認知度には驚かされる。子どもから大人まで、私が日本出身だと知ると「NINJA」「SUSHI」「ANIME」から話が広がることがほとんどだ。しかし一方で海外で生活していると、あくまで輸入された異文化の一つという枠を超えないのも事実だと実感する。つまり忍者に限らず、あくまで「日本らしい文化」として現地で新たに浸透したものであって、日本と異なる文化圏で生活をする中では、それが本物かどうかを知るのは難しい。

『忍びの家』はこうしたギャップを巧妙に埋め、あらゆる国や文化圏で生活する視聴者にもわかりやすいように、「日本の文化」と「日本らしい文化」を織り交ぜて描いた。

まず本作では「忍び」と「忍者」の使い分けについて言及されている。実際に歴史的には「忍び」と呼ばれていた背景があり、地方や時代によっても呼び名が変化したようだ。本作の英題は『House of Ninjas』で「NINJA」が用いられているが、日本人を含め新たな「日本の文化」を知った人は少なくないだろう。

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