──沖縄では撮影中もお酒を飲んだんですよね。
筧 映画『パルプ・フィクション』をオマージュしてダンスシーンを再現したんですが、しらふだと恥じらいが出てしまうので、ビールを飲みました(笑)。
──沖縄の衣装はスタイリストの伊賀大介さんが担当したそうですが、こちらも筧さんのご指名だったんですか?
筧 そうです。佐内さんにお願いする直前に、たまたま伊賀さんとお会いする機会があって、「写真集の撮影を佐内さんにお願いしようと思っていて。その際はスタイリングを伊賀さんにやっていただきたいんです」と相談をしたら、「絶対やるよ!」と快く引き受けてくださって。
佐内さんと伊賀さんはたくさんのお仕事を一緒にされている最強タッグですし、お二人の作品に多大な影響を受けたので、ご一緒できたのはうれしかったです。伊賀さんが用意してくださった衣装は、水着一つにしても新鮮で、さすがのチョイスだなと、いちいち感動していました。
──初めて完成した写真集を手に取ったときの印象はいかがでしたか。
筧 自分が想像していた以上に人間味がギュッと詰まっていて、芸能界に入って10年以上経つんですけど、自分の意思で素晴らしい作品を残せて心から良かったなと思える仕上がりでした。
──今年3月6日で30歳を迎えましたが、年齢的な意識の変化はありますか?
筧 20代から30代ってステージが一つ変わるようなところがあって。あんまり自分では意識してなかったつもりでも、どこかでプレッシャーをかけていた気がするんです。でも、いざ30代になってみると、今まで経験してきたものもあるけど、また新たな気持ちでスタートできるような感覚もあって。
これから面白いことが、どんどん増えていくだろうし、今回の写真集もそうですが、自分自身でどうにでもなるんだというのを実感しました。まだ30歳になって間もないんですけど、めちゃくちゃ楽しいですし、先を考えるとわくわくします。
(取材・文/猪口貴裕)