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UPDATE|2023/12/02

競馬芸人・キャプテン渡辺の葛藤「“芸人”を名乗っておきながら、レースの予想しかしていない」

キャプテン渡辺 撮影/松山勇樹

『ウイニング競馬』(テレビ東京系)をはじめ、数々の競馬メディアで名前を見ない日はないほどの芸能界屈指の競馬好きとして知られる芸人・キャプテン渡辺。昨年、11年ぶりとなる単独公演『漫談スタイル』が大盛況を呼んだ彼が、今年も単独公演『漫談スタイル2』を12月4日(会場:野方区民ホール)に開催する。今回もマイク一本、身一つで最大限の笑いを追い求めるキャプテン渡辺に、開催前の心境について、そして自身の笑いの源であるギャンブル、そして「大きな軸」と語る競馬について深く聞いた(前後編の前編)。

【写真】競馬芸人・キャプテン渡辺

昨年冬に開催された、単独公演『漫談スタイル』は約1時間半にわたり、ひたすら一人でしゃべくり倒すというストロングスタイル。まさに芸人・キャプテン渡辺、ここにあり!を見せつける一夜となった。

ネタ番組が減少傾向の中、近年は『ウイニング競馬』への出演を軸に、競馬の仕事が途切れない日々。ゆえに芸人としての彼の姿を見る機会も減った。昨年の単独では、「初めてキャプテン渡辺の芸を見た」という声も散見された。そうした反応に、意外にも冷静な視点で答える。

「完全に競馬が軸ですからね、そう思われても仕方ない。今の収入の軸は、『ウイニング競馬』を始め、僕のYouTube、競馬場でのイベントなど、本当に競馬関連の仕事なんです。それは非常にありがたいし嬉しいこと。けど、時折『この状況は何なんだ?』という気持ちになってくるんです。 “芸人”を名乗っておきながら、競馬の予想しかしていない。もう、『俺は芸人をやっている!』と堂々と言えなくなってしまったんです。

競馬が軸なのは揺るぎないことですが、永遠に競馬の仕事に胡坐をかき続けられるわけでもない。僕のような立場の人間に自分の守るべき持ち場はありませんが、競馬に負けないよう、芸人としての軸を単独ライブを開催することで打ち立てられればという願いがあるんです。……まあ、単独を開いたところで芸人と名乗れるぐらいなら、苦労しないんですけどね(笑)」

そうした想いもあっての2年連続の単独。今年も昨年から引き継いだタイトルにあるように、ひたすら喋り倒す内容になりそうだ。

「今年は昨年以上に怖いですね。昨年はこれまでのストックを開放した形でした。もう同じようなことはできないから全く違うネタも用意しなければいけない。けど一人で喋り続けるには限界もあって。これまでやってきた、“クズ漫談”のエッセンスは入れつつ、今回は今まで以上にない面を少しでもいいから出せたらいいなと思っています」

AUTHOR

田口 俊輔


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