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UPDATE|2023/12/02

有村昆がお悩みを映画で解決、マンションを買ったら事故物件だった「気持ちが悪い」

有村昆 撮影:松山勇樹

映画コメンテーターの有村昆が、読者からのお悩みにあわせて、オススメ映画を紹介するシリーズ企画「映画お悩み処方箋」。第8回目の今回は、マンションを買ったら同じフロアに事故物件があったというお悩みが届きました。さて、アリコンが選んだ解決につながる2作とは…?

▽相談
最近、マンションを購入したのですが、同じフロアの別の部屋が、いわゆる事故物件であることがわかってしまいました。インターネットで調べて発覚したのですが、自分の部屋ではないこともあり、不動産屋に問い合わせても「ネットの情報を鵜呑みにしないでください」と注意され、他の部屋のことを詳細には教えられないと言われました。今のところ霊現象などは起きていないのですが、とても気持ちが悪いです。まだローンがたくさん残っています。どうしたら平穏に暮らせるでしょうか?(37歳 女性 会社員)

事故物件といってもいろいろありますよね。それが殺人現場だったのか、事故死なのか、自殺なのか。それによっても気持ち悪さも変わってくると思います。

僕はわりと事故物件は平気なほうで、「そこら中で人は死んでるんだから」という考えなんですが、やっぱり自分の部屋が殺人でめった刺しされた現場とかだったら、心霊現象が起こらなくても、ちょっとイヤな気分になと思います。

そこで、まず観ていただきたい映画は、そのものズバリの『事故物件 怖い間取り』です。監督はJホラーの巨匠である中田秀夫さん、主演は亀梨和也くんです。

この映画は、実際に事故物件に住んでいた松原タニシさんが書いた本が原作になっています。

亀梨くんが演じるのは、売れない芸人の山野ヤマメ。元々コンビでやっていたんですけど鳴かず飛ばずで、相方が「構成作家になる」といって辞めてしまう。 

残されたヤマメに、テレビのプロデューサーが「事故物件に住む企画」を打診するんです。背に腹は変えられず、承諾したヤマメが最初に住むのが殺人事件が起きた部屋。案の定、オーブが舞ってたり、ヘンな影が映ったりと怖い現象がたくさん起きてしまう。奈緒さんが演じている、霊感の強いメイクさんも部屋に入った瞬間「この部屋、とんでもないよ」とつぶやいたりして、ホラー映画定番の展開になっていきます。

山野ヤマメは、さらにいろいろな事故物件に住むんですが、そのエピソードを披露していくうちに「事故物件住みます芸人」として大ブレイクしていきます。結果的に、事故物件のおかげで、めちゃくちゃ仕事が増えるんですね。

ここで言いたいのは、普通は事故物件に住むというのはマイナス要素が強いですけど、見方を変えればプラスになることもある、ということです。

この映画の中にも出てきますけど、通常の家賃より格安だったりするので、事故物件に優先して住みたい人もいます。何が得で何が損かは、人によって違うんですね。

相談者さんはローンが残ってるから引っ越せないといいますが、この機会に思い切って売ってみたら買ったときより高く売れるかもしれない。いまマンションの値段は上がってますからね。それで得したら、事故物件のおかげ、ということになるかもしれません。

事故物件とはいえ、考え方、捉え方次第なんですよね。


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