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UPDATE|2023/07/24

ナナニジ・白沢かなえ、真っ赤なドレスで涙の卒業公演「楽しいアイドル人生でした」

写真提供:ソニー・ミュージックレーベルズ

22/7(ナナブンノニジュウニ)のライブツアー『ナナニジ夏祭り2023』が、22⽇(土)、ZeppHaneda(TOKYO)にてファイナルを迎えた。この日は、メンバー渾身のラップバトルで火花を散らし、法被や浴衣姿で華やかに盛り上がった昼公演、そして特別な選曲で「白沢かなえ卒業スペシャル」となった夜公演の二部構成で行われた。

【写真】真っ赤なドレスで卒業公演を迎えた白沢かなえ、ほか【7点】

折しもその日、関東甲信越地方の梅雨明けが宣言される。長い一日は、昼公演の祭ばやしにアレンジされたOvertureで幕を開けた。いなせな法被をまとい、暗闇の中でペンライトを持ちさまざまな花火を表現するパフォーマンスで湧かせた「打ち上げ花火の拒否権」。後輩メンバーへのコールも定着し、ファンとの一体感が高まる「韋駄天娘」。11th収録のユニット曲も3組それぞれの個性を極める。

そして、今ツアーを通してトーナメント戦で繰り広げられてきた「NANANIJI RAP BATTLE」がついに決着。普段はおっとりしている四条月が進行役として場を仕切り、ファイナリストの4人が「好きで好きでたまらないもの」をテーマにオリジナルのラップを放つ。「二次元」愛なら誰にも負けない天城サリー、会場中を「UDON(うどん)」の虜にしてしまう相川奈央という強者たちに続き、椎名桜月が抑えきれない「かなえさん」への愛を叫ぶと、受け取った思いをバイブスに代えた白沢かなえが「SAGA(佐賀)」に生まれた誇りを歌いあげる。

ファンの投票によって、見事、初代クイーンの座に輝いた白沢は「こんなにきれいな涙を流したのは初めてかもしれない」と思わず感涙。「順番が良かった」という西條和の評、また「かなえる(白沢)が、みんなの前では使わない佐賀弁を大声で叫んでいる姿がうれしかった」と涙する涼花萌や「自分の好きなものについて語ってる人はキラキラしている」という麻丘真央の興奮もうなずける。

そんな熱狂の中で迎えたアンコールは、メンバーカラーを取り入れた華やかな浴衣姿で「循環バス」が歌われた。でも、この公演が終われば、次は……。祭の楽しさの中に押し寄せる寂しさを追い払うがごとく、天城が白沢の演じる「丸山あかね」のぬいぐるみを持ち込み、誰もを笑顔にした場面にも愛しさがあふれた。

そんな祭の喧騒冷めやらぬステージが、夜公演には「白沢かなえ卒業スペシャル」のセレモニームードに包まれる。登場した白沢はキャラソン衣装を着てメガネを掛けていた。1曲目、まさかの丸山あかねキャラクターソング「感情無用論」が、マリオネットダンスや一瞬メガネを外して微笑んでみせるという、その奥深い魅力を感じさせる振りとともに披露された。

続いて登場したメンバーたちは、各自のソロコーナーで個性を開花させていった定期公演衣装だ。「ポニーテールは振り向かせない」の「卒業するまで好きでいさせて」というフレーズ、白沢の「夢を見ていた」というセリフが、別れに向かう傷口をなでていくやさしい痛み。「今じゃなきゃ嫌だ」というセリフでそこを世界の中心へと変える「Just hereand now」は、白沢にとって初披露からアクシデントの多い曲だと語られていたが、見事にやりきったことが満面の笑みからも感じられるのだった。

自己紹介では、メンバーたちの意気込みとともに白沢愛が爆発。参加できなかった河瀬詩、雨夜音も配信を通して見守っており、12人全員で送り出す気持ちだと伝えられた。白沢が所属する紅白ユニット・22/7 白組の「キウイの主張」では、実はずっとうらやましいと思っていたという涼花担当のラップパートを披露し、また「君はMoon」のイントロで天城に代わってソロダンスで魅了するなど、ファンにもうれしいサプライズが続く。

同じユニットの月城だからこそ見られる甘えん坊な「妹かなえる」や、清井に食べたいものを聞かれていた白沢が深夜に「とんかつ!」と返したりと、「ナナニジのお姉さん」と呼ばれる姿からは意外な一面がさまざまに暴露されるMCコーナーも愛と笑いにあふれる。

いつも衣装のアドバイスをくれていた白沢が卒業することで、専属スタイリストを失ってもう何も着られないと嘆く涼花に、白沢は後任として「私もたくさんお世話になった」と自己肯定感を上げてくれる麻丘を指名。振りをしっかり覚えて他のメンバーに厳しく指導していた白沢をして「奈央、見てるから」と言われたという相川は「(その役割りを)継げるように頑張る」と奮起する。もう、あこがれるだけではいられない後輩メンバーたちの今後も楽しみになる一幕だった。

CREDIT

文:キツカワトモ


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