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UPDATE|2023/07/16

CAを辞めて芸人に…芸歴2年目でブレイク前夜のCRAZY COCO「自分の居場所は劇場ではなくネット」

CRAZY COCO 撮影/松山勇樹



「CA時代は他のクルーとお互いに連携し合いながら、機内のハプニングに対応するなど、横のつながりが業務上欠かせないものだったんです。でも芸人へ転身してからは、養成所に通っていないぶん“同期”と呼べるような横のつながりもなければ、劇場に立つ機会もないので、先輩との縦のつながりもない。最初の頃は『どうしよう』と思っていました。

でも、そのことをチュートリアルの福田(充徳)さんにお話したら『大丈夫やろ。仕事してるうちに出会う人もおるし、その人らにかわいがってもらえばええやん。今さらデビュー時期が近い若い奴と一緒におっても、話は合わんやろうし、お前が気遣うだけや』と言っていただいたんです。それを聞いて『確かに。もっと仕事を頑張って、多くの人と出会おう』と思うようになりました」

最近では数々の人気テレビ番組に出演し、お茶の間にもその名が知られるように。そんななか、一般企業勤務を経験した彼女だからこそ、芸能界の“当たり前”にカルチャーショックを受けることも多いのだそう。

「例えば、番組でネタを披露するために必要な小道具をテレビ局のスタッフさんにお伝えして、収録当日に現場へ行ったらお伝えしたものと全く別のものが用意されていたことがありました。

もしこれが一般企業だったら、万一オーダーしたものをどうしても用意できない場合は、事前に連絡するのが普通じゃないですか。でもこの世界に入って実感したのは、プロジェクトに関わる人員が多すぎて、伝言ゲームをしているうちに最初のオーダーがどんどん変わっていってしまうことがごく普通ということだったんです。これはテレビ局だけじゃなく、色々なところで同じようなことがよく起こるんですけど『本当に不思議な世界なんだな……』って驚きますね」

芸能人でありながら一般的な社会人としての経験が豊富なだけでなく、常に身の回りの“スタンダード”を見直す実直な視点を持っている彼女が、人々の支持を集めているのも不思議ではない。自身のSNSにはたくさんのフォロワーからお悩みが寄せられているが、それらへ積極的に回答しているのも、持ち前のサービス精神からだという。

「YouTubeで皆さんの人生相談にのる機会も多いんですけど、それぞれのお悩みに対して私が思ったことを言うことで、少しでも役に立てたらいいなと思ってやっているんです。これからもどんな形であれ、みなさまを楽しくさせるようなことに関わっていけたらと考えています」

【後編はこちら】芸歴2年目でテレビ進出、元CA・CRAZY COCOの徹底した自己プロデュース「リスクヘッジは重要」
AUTHOR

菅原 史稀


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