「写真に写るタイプのオタク」として被写体活動を開始。「同人グラビア」という趣味から派生した新ジャンルを開拓し活動しているいくみ。即売会で写真集を発行すれば行列が絶えないほどの人気を誇っている。
そんな彼女が初となるメジャー写真集『In My Room』を7月14日に発売する。コンセプトや組みまでこだわり抜いた渾身の1作だ。今回、発売に合わせこれまでの足跡と写真集に詰めた思いを聞いた。(前中後編の中編)
>>前編は
こちら【写真】新緑に映えるいくみの爽やか撮りおろしショット──今回、初のメジャー写真集となりました。普段やられている同人グラビアとの違いは感じましたか?いくみ 本作を撮影してくださった猿山秀人さんは、普段の同人グラビアでもお世話になっているカメラマンさんですし、セレクトや構成まで編集さんにもわがままを聞いてもらいながら制作したので、基本的にはあまり変わりませんでした。ただ、やはり一般に発売される写真集ということで、カメラマンさんも私も「いいものを作りたい」という気持ちがいつも以上に強くて、ちょっとだけぶつかることもありました(笑)。
──カメラマンさんは旧知の方だったんですね。いくみ 猿山さんとは、知り合ってからもう3年くらいのお付き合いになるのかな? 特にここ1年半くらいはずっと猿山さんに撮影してもらっているからこそ、本作でも自然な表情をたくさん撮っていただくことができました。
──本作では決めカットが少ないというか、流れで見る写真がとても多いように感じます。いくみ たとえばTwitterに写真を投稿するとなると、最高で4枚じゃないですか? だから4枚あるいは1枚で魅せられる写真がバズるわけですけど、本作は160ページもあります。1枚で魅せるのではなく、自然な流れで楽しんでもらえる写真を並べる方が面白いんじゃないかと思ったんですよね。
──なるほど、SNSを中心に人気を集める方ならではの発想かもしれません。流れを意識しているからか、ページをめくるごとにストーリーがスッと頭の中に入ってくるようなリアルさを感じました。いくみ ありがとうございます! 普段の同人グラビアもストーリーを軸にして写真を撮ることが多いので、本作も編集さんと相談しつつ、「SNSで活動している謎のお姉さんと夜にデートをして、そのまま日常生活を共にするくらい親密になっていく」というストーリーを考えた上で構成しました。