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UPDATE|2021/03/24

異色コスプレイヤー・真中つぐ「私がアダルトショップ広報に転職した理由」

真中つぐ 撮影/松山勇樹



――週末はコスプレ活動ができて、居心地も良かった会社を、どうして辞めたんですか?

真中 メイド喫茶で働いていた時期からエムズに遊びに行ったりしていたんです。派遣会社にいたときも、同僚とエムズツアーに行ったりして。アダルトグッズにも興味がありましたし、秋葉原のエムズの空気感が好きだったんですよね。あるとき、入口に「広報募集」の張り紙が貼ってあることに気付いて、3年間ぐらいずっと貼りっぱなしだったんです。それで同僚とネタっぽく「アダルトショップの広報って面白いだろうなぁ」って話をしていたんですよ。

――最初は冗談半分だったと。

真中 そうですね。でも、ふと今の会社は大好きな場所で、嫌なことは何もない。でも馴染み過ぎて、一生ここにいるかもしれないと考えると迷いが出てきたんです。当時の夢は、メイド喫茶を自分で作りたい、女子プロレスラーになりたい、そしてエムズの広報になりたいという3つがあって。1つでもいいから実現させたい、やりたいことをやらずに死ねないなと思ってエムズの面接を受けたんです。

――どんな面接だったんですか?

真中 履歴書を送ったら、社長と会うことになって。会社の休憩中に面接に行ったんですけど、社長室に向かうまでの道のりに納品された商品が千個ぐらい並んでいるんですよ(笑)。

――花道みたいな(笑)。

真中 そこで一般常識テストを受けて、社長面接があったんですけど、「アダルトグッズは持ってる?」いやらしい感じではなく、挨拶のように質疑応答があって、それが衝撃的でした。面接の時点で受かりそうだなという雰囲気があったんですけど実際に合格。ただ、エムズには2019年の3月末に採用されたんですけど会社には言い出せず、夏にやっと辞めると伝えて、9月末に転職しました。その間、自分から面接を受けておいて、エムズには「迷ってます」と待ってもらいました。

――前の会社は今でもあるんですよね。

真中 はい。辞めるときに「いつでも戻っておいで」と言われました。送別会も何度も開いてもらって。

AUTHOR

猪口 貴裕


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