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UPDATE|2020/12/24

“最大の武器”ライブができない! ももいろクローバーZがコロナ禍で考えたこと

ももいろクローバーZ


ずっとライブを最大の武器として活動してきたももクロだけに、その武器を封じられてしまったら大ダメージを被ると考える方も多いかもしれないが、そういった部分ではファンを含めて、びっくりするぐらい冷静に事態は推移していった。

その裏にはライブの延期を発表するときに、必ず延期される日時と会場もセットでアナウンスされたことも大きい。これを「詳細は後日発表」とやっていたら、ファンはきっとザワザワしていただろう。ハッキリと「〇月〇日に延期」と発表することで、とりあえず焦ることはなくなるし、こんな状況下だから、たとえ再延期になっても文句を言う人は少ないだろう。

もっといえば2019年のクリスマスに百田夏菜子が『新国立競技場でライブをしたい』とファンの前で宣言していることも大きかった。

このとき「いつまでに」と期間を区切っていれば話は別だが、その部分には言及していないので、2019年の時点で新国立競技場はメンバーやファンのあいだで「2020年以降の目的地」として共通認識された。先々の約束ができているから、ファンも落ち着いていることができる。もちろん、みんなライブが見たくて見たくてたまらない気持ちになっていることはわかるのだが、ここで強行突破して、未来の約束が叶わなくなってしまったら元も子もない。

ももいろクローバーZは、2020年の夏、安全対策の指針として医療関係者の監修のもとで公開したMSRS(ももクロ新リアルライブ世界秩序)なるガイドラインに則って、西武ドームでのライブも観客数を5000〜7000人に絞って開催することを検討していたが、7月に首都圏での感染者数が再拡大しはじめたことを受けて、中止することを決めた。

ここから、ももクロは配信ライブへと大きく舵を切っていく。

すでに6月25日に配信での「無観客ライブ」を開催してはいたが、あくまでも通常のライブを中継するような形式だった。

これが7月に行われた佐々木彩夏のソロイベント『A-Channel』から、配信に特化した「無観客だからこそできる演出」へと方向転換していく。

AUTHOR

小島 和宏


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