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UPDATE|2020/09/12

“変心”村重杏奈がHKT48の精神的支柱になった理由「ふざけるだけじゃなくて、グループを守りたい」

HKT48 村重杏奈



村重杏奈の「変心」。

そこにはこの1年間の経験が大きく影響していた。

「(バラエティ番組などで)1人で仕事をするようになって、あぁ、私は甘やかされてきたんだなってわかったんですよ。マネージャーさんも来なくて、自分1人で現場に入って、仕事をして、自分で挨拶もして、また自分1人で次の現場に向かう。もちろんマネージャーさんからは電話で丁寧な連絡や指示はあるんですけど、はじめての経験なので不安なんですよ。他のタレントさんからしたら、そんなの当たり前じゃないか、と思うかもしれないけど、HKT48ではありえないこと。いつだってマネージャーさんは現場にいてくれるし、移動だってみんなでバスに乗っていくから、自分で考えることなんてなかった。

そういうね、いままでにない経験をしてきて、HKT48に戻ってくると安心するんですよ。メンバーってこんなに大事な存在なんだなって。そこから『HKT48を守りたい!』という気持ちがものすごく強くなってきて、あぁ、ふざけているだけではダメだよなって。もちろん、ふざけるときはいままで通り、おもいっきりふざけますけど、グループを守るためにはちょっとは頭も使わなくちゃいけないなって。ファンの方には『HKT48って、とにかく楽しいな!』って思っていてもらいたいし、私たちも楽しみますけど、そのためにはやらなくちゃいけないことがたくさんある。社長はものすごく私たちの話を聞いてくださる方なので、いい方向に進んでいくと思います」(村重杏奈)

コロナショックより前に、芸能界でのカルチャーショックを味わっていたからこそ、彼女はこの非常事態でも冷静かつ情熱的に動くことができたのだ。

3期生の田中美久は「久しぶりにメンバーが集まったとき、控室に村重さんの声が響いていたら、みんなが『安心するね』ってニコニコしていたんですよ」と証言する。いつしか村重杏奈はHKT48にとって精神的支柱のような存在となっていたようだ。

だが、その一方で1期生……特にチームHキャプテン・松岡菜摘とチームKⅣキャプテン・本村碧唯は、思わぬ試練と苦闘を重ねる日々を送っていた。

(つづく)
AUTHOR

小島 和宏


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