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UPDATE|2020/06/03

元AKB48渡辺麻友が芸能界を電撃引退、最後の瞬間まで忘れなかった“まゆゆの信念”とは

2015年に発売された渡辺麻友ソロシングル『出逢いの続き』

芸能界を電撃引退した、元AKB48で女優の渡辺麻友。長年AKB48グループを間近で取材してきた記者が、彼女の11年のAKB48人生を、改めて振り返る。

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6月1日、元AKB48で女優の渡辺麻友が「健康上の理由」で芸能界からの引退を発表した。ここ数カ月間、表舞台に姿を見せずにいたため、ファンからは心配の声が上がっていた矢先の発表だった。

まゆゆ(「渡辺」と書くと違和感しかないので、本稿では「まゆゆ」に統一させていただく)がデビューしたのは、2007年4月。前年12月の3期生オーディションに合格して、AKB48の3期生としてステージに立つことになった。後年、「あんなに自信を持てたのはオーディションの時だけ。受かる気しかなかった」と振り返っているが、2期生オーディションに落ちていたこともあり、憧れのAKB48に入りたい気持ちは並々ならぬものがあったようだ。

初めて劇場公演に立つ前月、私は初めて3期生を取材した。その中に混ざっていた渡辺麻友からは、後にエースとなる片鱗を感じることができなかった。ニックネームを聞くと、「まゆゆって呼んでほしいです……」と消え入りそうな声で答えた姿が印象的だった。

しかし、ステージ上でのまゆゆは、「この衣装を着て、ここで踊りたかったんだ!」と言わんばかりの輝きを放っていて、定員250人の劇場でアイドルになれた喜びを爆発させていた。可憐なルックスと相まって、ファンは彼女を支持した。

選抜メンバーにはすぐに定着した。2009年からスタートした選抜総選挙では、4位。2010年以後も5位→5位→2位→3位→1位→3位→2位→2位と、常に上位をキープ。6位以下になったことがない。神7と呼ばれたメンバーの中にあっては、正統派アイドル・キャラだった。

AUTHOR

犬飼 華


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