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UPDATE|2020/03/01

里崎智也が語るプロ野球選手の懐事情「僕の貯金額は○○円です!」

撮影/門嶋淳矢

現役時代、千葉ロッテマリーンズの正捕手として活躍した里崎智也氏。引退後は野球解説者として人気を博す同氏のYouTubeチャンネル「里崎チャンネル」が話題だ。


「契約更改の裏側」や「セ・パの野球観の違い」、「1軍と2軍の待遇格差」や「野球選手が早婚なワケ」など、誰もが知りたいテーマについて歯に衣着せず語るその姿勢が受け、チャンネル登録者数は22万人を超えた。

このほど、その「里崎チャンネル」をまとめた著書『プロ野球 里崎白書』(扶桑社)が発売されるのに合わせて、同氏に契約金から年俸や貯金額まで、プロ野球選手の懐事情について聞いた。(2回連載の1回目)

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現役選手にもしぼくがひとつアドバイスをするなら、野球の技術うんぬんよりもまず、貯蓄をすること! これはもう絶対です。それさえしっかりできていれば、「引き際」がどんなかたちになっても、その後の人生で困らずに済む。仮に死ぬまで無職のまま過ごしたとしても、家族が路頭に迷わない程度のまとまった金額は、現役のうちに貯えておくのがベストだと、ぼくは思います。

なので今回は、ぼく自身の金銭感覚について。あくまでぼく個人の意見なので、参考になるかはわかりませんが。みなさんもお金の話は好きですよね?(笑)

まずは入団時のお金ですが、ぼくは逆指名での入団でしたから、契約金1億円+出来高5000万円に、年俸1300万円という契約。このときの1億円は、所得税の2000万円を源泉徴収で引かれた8000万円が、指名直後の12月と1月の2回に分けて振り込まれました。

分割だったのには、おそらく一度に全額振り込むより所得税の額が少なくなる、といった球団側の配慮があったのだと思います。

ぼくはそのお金で車だけ買って、残りは両親にあげてしまったので、いま、それがどうなっているかまではわかりませんが、のちに親から聞いたところでは、ある朝、仕事に出かけようと車庫から車を出そうとしたら、見ず知らずのスーツ姿の男性が家の前で待っていて、「オーライ、オーライ!」とやってきたと(笑)。報道でプロ入りを知った銀行マンが「ウチに預金してください」とアポなしで営業に来たんですね。

ちなみに、ぼくがそのとき買った車は、これまで乗り継いできたどの車よりも高い、メルセデス・ベンツのS500という最上位クラス。おそらく当時で1300万円ぐらいはしたはずですが、これをTシャツに短パン、リュックを背負ったサンダル履きといういでたちで買いに行きました(笑)。

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