──今もアンジュルムの活動は気になりますか?
和田 気になりますし、メンバーの卒業とか節目のコンサートなどは観ています。ただ今は私がどうこう言える立場じゃないし、いつまでもアンジュルムのことを考えるのは違うかなって思うんです。たとえば卒業するメンバーのコンサートに行って、SNSで感想などを書いて、たくさん「いいね」がついたりすると、私の言葉がメンバーに影響を与えちゃうかもしれないし、ファンの人たちにとってもどうなのかなって。なので極力、発言することを避けています。そういう距離感が今はちょうどいいですね。いつまでも元リーダーが発言する、みたいな雰囲気は好きじゃないですし。
──どうしてもファンは和田さんの発言を期待しちゃいますからね。
和田 ファンの方に私の気持ちを理解してもらえるとうれしいです。とはいえアンジュルムメンバーのブログには「いいね」をけっこう押しています(笑)。あと卒業したメンバーとは会う機会も増えて、今まで以上に距離が近くなっています。
──自分に対するSNSの反応などはチェックしていますか?
和田 直接届いたメッセージは見ますけど、自分から積極的には見ないですね。それでもソロになってから自分が発信することが、こんなにも広がっていくことなんだなって実感しています。私にとっては考えるのは当たり前のことだし、自分の意思を示すことが大切だと思って発信しているんです。でも素直に受け取ってくれない人もたくさんいるから、政治絡みの発言をしたときに、右寄りの方から返信があって驚きました。ただそういう方とか、今まで出会うことのなかった方からメッセージが届くのも新しい経験ができて楽しかったですね(笑)。
──ライブの向き合いも以前とは変化していますか?
和田 アンジュルムでやってきたライブは楽しかったけど、疑問に思うこともたくさんあったんです。応援してくれるのはうれしいんですけど、私はお客さんに持ち上げられて「キャー!」って言われるのが、あまり好きじゃないんです。もちろん私がお客さんを下に見るようなライブも嫌だし。どちらかが偉いとかではなく、対等にライブを楽しみたいんですよ。アンジュルムにいたときは、常にお客さんを盛り上げて盛り上げて一体感を作ってということを教えられて、そこを目指すように言われてきたんですけど、それだけが正解なのかなと。お客さんと直接アイコンタクトを取ることだけが重要な事なのかなと。私は卒業してからバンドのライブに行く機会も増えたんですけど、生の音だけで一緒にいるなと感じられたんです。
──ライブする側からガンガン煽らなくても、音だけで一体感を得られるということでしょうか?
和田 そうです。こちらから促さなくても同じ空気で、同じリズムに乗ることはできるじゃないですか。だから自分のライブでも、こういうコミュニケーションの取り方をしたいって示していきたいですね。