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UPDATE|2020/01/20

HKT48森保まどか“本気の”ピアノアルバムを発売「制作過程で改めて気づいたピアノの楽しさ」

森保まどか 撮影/西邑泰和


──アルバムに向けて、どれくらい練習しましたか?

森保 家に電子ピアノはあるんですけど、四六時中弾けるわけではないので、ピアノを置いているスタジオに通いました。東京だと24時間空いているスタジオがあるんですけど、福岡だと事情が違うので、自分でスタジオに電話して、予約して……という感じです。店員さんともすっかり顔見知りになりました(笑)。握手会で東京に来たら、(福岡に戻らず)そのまま残ってスタジオを借りることもありました。

──そんな毎日を過ごしていると、ピアノに対しての考え方に変化はありませんでしたか?

森保 価値観が変わってきました。HKT48に入るまでに習っていた頃の私は、コンクールに勝つための練習をしていました。コンクールに勝つためには、先生の教えをそのまま弾くという練習なんですけど、それを続けていると、「自分のピアノ」じゃなくて、「先生のピアノ」になるんです。当時は、先生が弾いた音に染まろうとしていました。でも、アルバム制作の合間、息抜きに好きな曲を弾いていると、「あれ? ピアノって楽しいかも」と感じた瞬間があって。「そっか、ピアノって楽しいものなんだ」と気づかされました。普通はそうですよね。好きな曲を好きなように弾いたり歌ったりするのが、音楽の入り口ですから。それに、先生の表現ではなくて、自分なりの表現をすることも楽しいなと感じるようになりました。

──コンクールに求められているものって、正確さなんですか?

森保 審査員の方によっても違うと思うんですけど、音のきれいさ、個性、表現力、選曲……いろいろな観点があります。個人的には、難しい曲を中途半端に弾くより、簡単な曲を完璧に弾いたほうが点は出やすいですし。審査員の方との運と相性は大きいかもしれないです。

──上手く弾けたという実感は得られるものなんですか?

森保 あります。アルバムのレコーディングでいえば、「このテイクはよかった!」と思えるものもありました。以前習っていた時よりも、今のほうがそういった手ごたえはありますね。

──アルバムが発売されることで、将来の道が見えてきたりしていませんか?

森保 今回のアルバム制作で、プロデューサーさんはコードで説明をしてくれるんですけど、私はコードも楽譜の読み方もちゃんと勉強したことがなかったので、ちゃんとやったほうがいいなと実感しました。作曲に挑戦したいという欲も芽生えました。表現者として舞台に立ち続けたいのはもちろんだけど、裏方作業にも興味が出てきました。

──ピアノの道に進みたいという願望はそれほどないものなんですか?

森保 それを考えることもあります。でも、職業=ピアニストって本当に大変なことだと思うんです。だから、もっと音楽のことを勉強して、アレンジャーになるとか、自分もステージに立ちながら曲を作るとか。そういった道も見えてきました。HKT48の活動でも、そういったことをやってみたくもなりました。
森保まどか
AUTHOR

犬飼 華


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