「メンバーを変えずに続けていくならイメージチェンジは必須。それをやらずに人気を10年以上もキープしているももクロは特異すぎる」 これが蝶野の印象であり「たしかに今のももクロに“黒”の要素を足しても、いい結果にはならないかもしれない。だったら、黒い要素を持ったアイドルと競うことで、そこから刺激や変化をもらったら面白いんじゃない?」と続けた。
もともと白を基調とした優等生キャラだった蝶野は「このままじゃ埋もれてしまう」という危機感を持ち、1994年にコスチュームを黒に一新してヒールターン。そこからイッキにカリスマ的な存在へと駆け上がっていった経験がある。まさにデビュー10年目にしての決断だっただけに、10周年イヤーを追えたばかりのももクロに、どこか相通ずるものを感じていたのだろう。
そんな話をしたばかりだったので、AbemaTVの画面上に佐々木彩夏、YU-Ki EMPiRE、そして蝶野正洋が揃って映った瞬間「あっ、そういうことなのか!」と思ってしまった(そのことに蝶野正洋が気づいていたかどうかは不明だが……)。
衣装だけでなく“黒”のイメージが強いEMPiRE。彼女たちが『AYAKARNIVAL2019』のステージに立ち、なんらかの形で佐々木彩夏と絡むことで、たしかにももクロは“黒”とクロスすることになる。
普通に考えれば黒とピンクを混ぜたら、ピンクは黒に飲みこまれてしまう。
だが、佐々木彩夏が纏うピンクはそんな弱い色ではない。
こればっかりは実際にステージに立ってみるまでわからないが、12月30日、パシフィコ横浜のステージ上でピンクと黒をミックスしてみたら、昭和や平成の世には見たこともない、まったく新しい令和ならではの色がアイドルの世界に広がるかもしれない。