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UPDATE|2020/01/30

欅坂46 田村保乃が振り返る伝説の東京ドーム公演『不協和音』

田村保乃 撮影/河野優太

欅坂46「夏の全国アリーナツアー2019」東京ドーム公演のアンコールで約1年9カ月ぶりに披露され、観客全員を興奮の渦に巻き込んだ『不協和音』。中でも注目を集めたのが、卒業した長濱ねるが担当していた「僕は嫌だ」のパートを引き継いだ二期生・田村保乃だ。今回、「欅坂46 LIVE at 東京ドーム ~ARENA TOUR 2019 FINAL~」DVD/Blu-rayの発売を記念して、『月刊エンタメ』2019年12月号に掲載された田村保乃のインタビューを公開。彼女はどんな想いでこの楽曲と向き合ったのか、その舞台裏を語ってくれた。


──田村さんは東京ドーム公演のMCで「この公演にはいろんな想いがある」と仰っていました。一体どんな想いがあったのでしょうか?

田村 ドーム公演はリハ期間も限られていて、それに加えてダンスや立ち位置など覚えなきゃいけないものがたくさんあったので頭がいっぱいだったんです。それに、ライブ前に9thシングルの選抜発表があって、選抜に選んでいただいているのに上手くパフォーマンスをできる自信がなくて。リハのときはステージに立つのがただただ怖かったです……。こういう感情は初めてでした。

──田村さんはドーム公演直後のブログ(9月21日投稿記事)でも「初めての感情にたくさん出会った」と書いていましたね。

田村 初めて欅坂46としてステージに立ったときももちろん不安だったし、むしろ自信を持ってステージに立てたライブの方が少ないんですけど、今回はそれとはまた違うプレッシャーや不安がありました。自分だけの問題じゃなくて欅坂46としてできない自分を見られるのが怖かったです。

──田村さんは『不協和音』のパフォーマンスは観たことがありましたか?

田村 もちろんあるんですけど、『不協和音』って自分の意思を曲げない曲じゃないですか。私は本当に真逆で、周りに流されますし、嫌なことは嫌だってあんまりハッキリ言えない性格なので上手く表現できるのかなと不安でした。私がこのパートを言って、みなさんに想いを届けられるかなって……。

──『不協和音』に参加することを知ったときはどう思いましたか?

田村 元々2期生でもパフォーマンスしてみたいって言うメンバーが多くいたので「ついにこの曲をやる日が来たんだ」と思ったのと、パフォーマンスメンバーに自分の名前を見つけて素直に楽しみでした。それに、ファンの方も喜んでくださるだろうなって。でも、そのときは長濱さんのパートのことはあまり意識していなくて、ふとしたときにメンバーから「『僕は嫌だ』のパートだね!」って言われて、はぁっ! って驚きました(笑)。

──そんな『不協和音』を初めてパフォーマンスするにあたって、先輩メンバーからアドバイスをもらったりしましたか?

田村 私は人に悩みとか相談できないタイプなんです。でも初めてリハをしたときに平手さんが「大丈夫? 考え込んじゃってるよね?」って気づいてくださって。私はそんな雰囲気を出しているつもりは無かったし、誰にも相談していなかったので「あぁ、すごい見てくださっているんだな」と思いました。それに「不安なことがあったら何でも相談してね」って言ってくださって。だけど、私は本当に相談できないタイプなので連絡しないだろうなと思っていたんです。でも、リハで初めて『不協和音』を踊ったとき、何度踊ってもステージに立つことや、あのパートを自分が叫ぶことが本当に怖くなってしまい、平手さんに泣きながら連絡をしました。平手さんからは「すごく気持ち分かります」という優しい言葉をいっぱいかけてもらって。その言葉が無かったら1人で抱え込んでグチャグチャなまま本番を迎えていたんじゃないかなって思います。

CREDIT

撮影/河野優太


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