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UPDATE|2019/09/20

「欅坂46 夏の全国アリーナツアー2019」地方公演完全レポート! メンバーが語った “あべこべな世界”の真実

「欅坂46 夏の全国アリーナツアー2019」東京ドーム公演 撮影:上山陽介


その後、突如として電車の発車音が鳴る。それは、『月曜日の朝、スカートを切られた』の始まりの合図であった。ステージは映像によって電車へと変わり、その中でパフォーマンスするメンバーたち。そして、センターを務めた守屋茜の魂のこもった叫びが観客たちの心を貫いていく。巨大な遮断機が降りてきて曲が終わると、またしてメッセージが流れる。

「デグチハミツカッタカナ? ソレハキミノスグソバニアル イマハミエナイダケ」

物語はゴールへ向かって加速を始める。衣装のマントが脱ぎさられ、戦闘服のような服装へと変化し、『大人は信じてくれない』へ。火柱が立ち上がるステージでキャプテン菅井がセンターに立ち、鬼気迫るパフォーマンスを披露。普段の彼女からは想像のつかない迫力に観客たちも圧倒されていた。

そして、会場に雷の音が鳴り響くとさらなるメッセージが映し出された。

「コノカミナリガキミタチニトッテサイゴノチャンス ミズカラヌケダシテミロ」

大きな落雷音とともに『避雷針』が流れる。この『避雷針』は8月27日の大阪公演からステージに変化が起きていた。そこにはどこか見覚えのある後ろ姿があり、その彼女が振り向くと客席から震えるような歓声が上がる。怪我で不参加を発表していた平手友梨奈がステージに立っていたのだ。

「平手さんが参加するというのは大阪公演の前日に聞きました。ファンの方も喜んで下さると思ったし、ツアーに全員で参加できたってことがすごくうれしかったです」(田村)

佇んでいるだけなのに目を奪われ、彼女の動き1つひとつに心奪われる。この後、一体何が起こるのかとワクワクしてしまうほど、『避雷針』のパフォーマンスが短くも長く感じた。怪我のため、この曲だけの参加となるが、その1曲だけで平手は大きな爪痕を残したのだ。

またしても鳴り響く落雷。その雷が檻を管理していた電気系統に影響を与えたのか、出口と思われる扉の鍵が「LOCK」から「UNLOCK」へと切り替わる。

「トビラノムコウニハ ウツクシクモヘイボンナヒビ」

メッセージとともに、メンバーたちは歓喜の声をあげ、ついに檻から脱出をする。様々な困難を乗り越え、彼女たちはこの世界から見事逃げ出したのだ! と思われた……。

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