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UPDATE|2019/10/07

ももクロ公式・小島記者「活字にこだわる僕が『ももクロ青春録』を電子書籍配信するワケ」

『ももクロ青春録』(朝日新聞出版・刊)


 ミュージカル、47都道府県ツアー、ニューアルバム。

 その3つの大きな「転機」の舞台裏をもっとも近くで見てきた人たちの証言は、当然のことながら、面白くて興味深い。この本が初出しとなるエピソードも結構、多いので、オーバーな話ではなく、この3本の証言を読むだけで元は取れてしまうのではないか、というぐらい濃密なページになっている。

 特に「47都道府県ツアーの舞台裏」は、メンバーのエピソードはもちろんのこと、普段、あまり語られることのない会場を予約するための苦労話があまりにもディープすぎて、これはモノノフならずとも必読! とオススメしたいぐらい。これはもう究極のメイキング話と言ってもいいだろう。

 こういう企画ができるのも、僕は「チームももクロ」ならではだな、と思っている。

 コンサートを見ていて「?」と思ったとき、僕はバックステージでまさにこの3人をはじめとしたスタッフのみなさんに「素人みたいなことを聞いてすいません。あれはどういう意図だったんでしょうか?」と質問をしてまわる。

 音楽やダンスの細かい部分に関しては、僕は知らないことばかりだ。ここで知ったかぶりをしてしまえば、それがいちばん楽なのだが、それによって本が薄っぺらい内容になってしまうことは避けなくてはならない。

 スタッフのみなさんは、そんな質問の数々に懇切丁寧に答えてくれる。「そんなこともわからないの?」と一蹴されたっておかしくはないし、みなさん、それぐらい威張ってもいいぐらいのプロフェショナルな方々なのに、とにかくわかりやすく教えてくれる。もう、どれだけ感謝しても感謝しきれない。僕にできるのは、質問した事象が客席からはどう見えたのか、という「客席目線」での感想をお伝えすることぐらいなのだが、そんな会話の中から、なにか新しいものが生まれれば……と思っている。

 8月に開催された『Momoclo mania2019』のバックステージでも、そうやって意見交換をしっかりとしてきたのだが、ある関係者との会話の中で。まさかの感涙が……その話は、来年出版予定の続編に書きたいと思う。1年近くお待たせしてしまうことになるが、それまでは『ももクロ青春録』でお楽しみいただければ、と。初の電子書籍化で、僕自身、どんな反響があるのか、ちょっとドキドキしている。


▽「ももクロ青春録
ももいろクローバーZ 公式記者
インサイド・レポート2018-2019」
著書:小島和宏
発売元:朝日新聞出版
単行本定価:1,601円(税込)
Kindle番:1,188円(税込)
電子書籍版はこちらから。
AUTHOR

小島 和宏


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