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UPDATE|2019/10/07

ももクロ公式・小島記者「活字にこだわる僕が『ももクロ青春録』を電子書籍配信するワケ」

『ももクロ青春録』(朝日新聞出版・刊)

ももいろクローバーZの1年の歩みを追いかけた『ももクロ○○録』シリーズの最新刊、『ももクロ青春録』の電子書籍版が10月7日(月)から配信される。元週刊プロレス記者であり、著書の小島和宏氏も、ももクロのプロデューサー・川上アキラ氏も活字へのこだわりが強く、これまでのシリーズは電子書籍配信されていなかった。初の電子書籍配信に踏み切った理由と、そして取材の裏話を小島氏に特別寄稿してもらった。



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 8月7日に刊行した『ももクロ青春録』(朝日新聞出版・刊)、10月7日より電子書籍版も配信されることとなった。

 もう何年も前から「小島さんのももクロ本は電子化されないんですか?」とたくさんの方からリクエストをいただいていたのだが、なかなか実現せぬまま時間が経過してしまった。昨年から今年にかけて、ももクロ10周年に合わせて、過去の『ももクロ○○録』シリーズをまとめて再販したのだが、そのときにチョイスしたのは「文庫化」だった。

 やっぱり「活字」へのこだわり、というものがある。それは僕だけではなく、ももクロのプロデューサー・川上アキラも同様で「小島さんの記事の初出はやっぱり活字がいいですよ」と、僕がWeb記事を書くことにあまり前向きな感じではなかった。

 だから、勝手に「ももクロの本は電子化できない」という思いこみが自分の頭の中にあって、たくさんのみなさんからリクエストをいただいても「検討しますね」としか答えることができなかったのだが、文庫化された本を買っていただいた方たちからも「以前に出た単行本も買ったし、文庫も買ったけれども、やっぱり電子版も出してほしいんですよ」という強い要望を繰り返しいただいた。それもひとりやふたりではなく、結構な数である。

 僕自身、あまり電子書籍を読む習慣はないのだが、電車に乗っていれば、いまや雑誌や新聞よりもスマホやタブレットで読書している人が圧倒的に多いことはわかる。それにももクロ以外の書籍は続々と電子化されているので、抵抗はまるでない。

 今年に入ってから、この『ENTAME next』でWeb用の記事を書く機会も増えた。特に4月28日に横浜スタジアムで開催されたHKT48・指原莉乃の卒業コンサートの記事と、その1カ月後にマリンメッセ福岡で行なわれた『指原莉乃感謝祭』のレポートはたくさんの方に読んでいただけたようで、反響も大きかった。

 雑誌『月刊ENTAME』に記事を掲載するとなると、発売日の関係上、まるまる1カ月後になってしまう、ということで、いち早くWebで、となったのだが、ありがたいことに「客観的なニュース記事は編集部のほうで配信するので、小島さんはひたすらエモく書いていただければ!」というオファー。書きたいことは山ほどあるので、喜んで引き受けたが、コンサート終了後、すぐに作業をはじめて、翌朝までに原稿を引き渡してほしい、という痺れるスケジュール。その昔、週刊プロレス編集部で連日、繰り返してきた「即日入稿」の感覚が久々によみがえり、自分でも筆に熱がこもるのが実感できた。
AUTHOR

小島 和宏


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