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UPDATE|2019/07/15

松村香織&大木亜希子 AKB48グループOG初対談「アイドル卒業後をどう生きるか」

左から松村香織(元SKE48)、大木亜希子(SDN48) 撮影/松山勇樹


──学校では絶対に経験できないことですからね。

松村 なので小学生や中学生でAKB48に入ったら性格も変わるだろうし、グループに入らなかったら違う性格だった子もいるんだろうなって思うんです。小学校で入った子なんて、しっかりしすぎているというか、自分を客観視できて達観しているんです。

大木 メンバー同士の競争で何回も自尊心が崩壊しているからこそ、いい意味で諦めもついて、自分のポジションがしっかり見えているんでしょうね。

松村 もちろん最初に自分の意志で「SKE48に入りたい」って選択はしているけど、まだ子どもですからね。

大木 「アイドルをやりたい」って気持ちを持って本当に入れた子たちって、その目標を持つこと自体は素晴らしいのですが、限られた人間関係で繰り広げられている組織しか知らなくて、芸能以外の選択肢を知らないまま年齢を重ねていってしまうケースがあると思うんです。でも、『アイドル、やめました。』で取材した方たちの話を聞いて、いろんな選択肢があって、職業の自由を幅広くとらえてもいいんじゃないかなって思いました。人気がないと自尊心が崩壊するし、人気のある子なりの葛藤もあるし、自分の中の悶々とした感情と戦っているので、アイドル志望の子たちには一概にアイドルはお勧めできないですね。ネガティブな意味ではなく、どこを目指しているのか立ち止まって考えてから、アイドルの世界に入っていいと思います。


▽松村香織
1990年1月17日生まれ、埼玉県出身。2009年にSKE48 第3期オーディションに合格。Google+の動画番組で当確を現し、2012年にはAKB48の「ぐぐたす選抜」に選ばれる。自身の薄毛やメイド喫茶勤務の過去をネタにする破天荒キャラで人気に。2013年にはソロ曲『マツムラブ!』、須田亜香里とのユニット曲『ここで一発』を発表。2015年の総選挙では13位にランクインし初のAKB48シングル選抜メンバーとなる。2019年5月2日にSKE48を卒業。以降は芸能事務所に所属せずフリーとして活動している。Twitter:@kaotan_0117

▽大木亜希子
1989年8月18日生まれ、福島県出身。2005年、ドラマ『野ブタ。をプロデュース』で女優デビュー。2010年に2期生としてSDN48に加入。2011年にはAKB48グループの一員として『NHK紅白歌合戦』に出場。2012年にSDN48を卒業。2015年に「NEWSY(しらべぇ編集部)」に入社。PR記事作成を担当する。2018年、フリーライターとして独立。Twitter:@akiko_twins

セカンドキャリア
▽『アイドル、やめました。 AKB48のセカンドキャリア』(大木亜希子著/宝島社刊)
元SDN48メンバーで現在はフリーライターとして活動する大木亜希子が、AKB48グループ卒業生ら8人の今を取材したノンフィクション。登場するのは佐藤すみれ(クリエイター・元AKB48/SKE48)、河野早紀(ラジオ局社員・元NMB48)、赤澤萌乃(アパレル販売員・元NMB48)、藤本美月(保育士・元SKE48)、菅なな子(広告代理店社員・元SKE48)、山田麻莉奈(声優・元HKT48)、三ツ井裕美(振付師、元SDN48)、小栗絵里加(バーテンダー、元AKBカフェっ娘)の8人。
AUTHOR

猪口 貴裕


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