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UPDATE|2023/05/29

M-1優勝から1年半、錦鯉・渡辺「中身は何にもない、それで笑ってもらえる人になりたい」

錦鯉・渡辺隆 撮影/松山勇樹

「おじさん号泣」のM-1優勝から1年半。お笑いコンビ・錦鯉が6月4日の東京公演を皮切りに、本業の「漫才」を引っ提げて5都市を回る初の全国ライブツアーを開始する。ツッコミの渡辺隆インタビュー後編である今回は、漫才との向き合い方や相方との関係、芸人としての在り方にまで話は及んだ(前後編の後編)。

【前編はこちら】錦鯉・渡辺が語る笑い「自分たちは漫才で世に出たので、漫才をやり続けるのが宿命」

【写真】初の全国独演会ツアーを開催する錦鯉

ネタだけじゃなくて、バラエティやロケなんかもやらせてもらっていますけど、「これはウケた」「この番組はハマった」っていう実感はあまりないです。自分では何の個性もない、1人じゃ何もできない、と思っているので。

たとえばバラエティのひな壇に座ったとしても、僕なんかより(長谷川)雅紀さんの扱いが上手い人がたくさんいるんです。なんなら任せっちゃったりもします。そういうのはいろんな番組に出させてもらってわかってきたことです。

僕もどちらかというとイジられるほうなんで、雅紀さんと2人でイジられて番組が終わることもあります(笑)。作り手側の発想力だったり、共演者の方の力量だったりで生かしてもらえているというか。そういう番組はやってて楽しいです。

若い頃から、自分が前に出て面白くしよう、というタイプではなかったです。もちろん、ライブの場だったり番組だったりを面白くしたい、っていう風には思うんです。でも、自分じゃなくて結果的に全体が面白ければよかった。コンビでもゴールは雅紀さんに任せて自分はパスを出す、というか。

でも、いまだに雅紀さんにはそのパスが伝わらない時もあるんです。「蹴れ!」って言ってんのにボールを持ってドリブルしちゃう人なので。今がシュートだ、ということに気付かない(苦笑)。昔は「シュート打てたよ」って言ってた時期もある気はしますけど、今はもう何も言ってないです(笑)。「できねえもんはできねえんだな、だったら俺が行くか」っていう意識の芽生えは強くなったかもしれません。


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