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UPDATE|2019/06/24

推しメン・佐藤栞の卒業で、鈴木拓の毒舌が帰ってきた!? 『AKB48チーム8のKANTO白書』

アイドル番組定点観測 第19回

雑誌やweb媒体でアイドルの記事を数多く執筆するライターの左藤豊氏が、1週間アイドルたちが出演するレギュラー番組や冠番組をチェック。その週、テレビで輝いていたアイドルたちについて思い入れたっぷりに語ります。第19回となる今回の観測期間は6月17日(月)〜23日(日)。



「MCがヌルい!」と当コラム第17回で提言させてもらった『AKB48チーム8のKANTO白書 バッチこ~い!』(チバテレ)。6月9日放送の佐藤栞卒業記念スペシャルでMC・鈴木拓が残した「いい番組だ」という好々爺じみたコメントに「そうじゃないでしょ」と思ったわけですけど、鈴木の推しメンである佐藤が去って番組がどう変化するのか、6月23日(日)放送回は試金石になるだろうなと思って注目していました。

結論から言うと、今回は鈴木の毒舌が冴え渡っていました! 「2代目しおり様決定戦」と題して鈴木の新たな推しメンの座を争う対決企画が行なわれたんですが、鈴木は冒頭から「せいぜい頑張ってください」と吐き捨て、あざとさアピール対決が終わるとメンバーに向かって「ムカつきました」。最後は「2代目しおり様」として(ADとして収録に参加していた)佐藤栞を選ぶという謎展開になり、小田えりなや小栗有以は仏頂面。そうそう、この殺伐とした空気こそ『バッチこ~い!』ですよ! ヒール役を一手に引き受けてこそ鈴木拓ですよ!

かつて岡部麟や左伴彩佳が泣いたときはさすがにどうなの?と思ったこともあるけど、でも毒にも薬にもならない番組をやるくらいならしっかり“毒”に振り切ったほうがバラエティ番組としては面白いはず。普段は甘やかされがちな小栗でさえここでは特別扱いされず、逃げずに戦っている姿を見られるという点だけでも『バッチこ~い!』は存在意義のある番組だなと思います。

さて話は変わって、6月18日(火)放送『AKBINGO!』(日本テレビ)は矢作萌夏&下尾みう特集。人気の秘密として矢作の人間観察力や下尾のギャップが紹介された場面は興味深かったし、佐藤栞卒業公演での『涙の表面張力』のパフォーマンスがオンエアされたのも一個人としてうれしかった。そして、ひな壇に座っていた立仙愛理(チーム8・高知県代表)の「大人の深夜ドラマが大好きで、涙が出るくらい出たい」「(エロいドラマに出たい?)はい!」という突飛な発言には驚きましたね。

立仙は「AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」の予選を2位で通過するほどの実力の持ち主。しかし『AKBINGO!』ではこれまでも指原莉乃の頭皮の匂いを嗅いで笑顔を見せたり(5月14日放送回)、最近ヤバさがどんどん表に出てきているので、これからも生暖かい目で見守っていきたいところです。

最後に、現在最高難度のダンスに挑戦している『ラストアイドル「ラスアイ、よろしく!」』(テレビ朝日)。6月22日(土)放送回ではメンバーの自主練習の様子が明らかになったのですが、2期生の篠原望が自腹で街のスタジオを借りて練習している姿にはちょっとびっくりしました。

そりゃ住環境によって自宅で踊れない人もいるだろうけど、アンダーメンバーとはいえメジャーデビューしているプロのアイドルが、ダンスの練習に身銭を切らなきゃいけないんだ……!? 確かに篠原らの健気に頑張る姿は胸を打った。けど、番組サイドが一方的に高難度の課題を課しているのであればメンバーが(お金を気にせず)存分に練習に打ち込める環境も整えてあげられませんかね……?  甘い?
AUTHOR

左藤 豊


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