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UPDATE|2019/05/29

現役アイドルのまま結婚、そして…Negiccoのいま「予期してなかった結婚新規とKaedeのソロ活動」

左からKaede、Nao☆、Megu


アイドルが結婚を発表すれば、男性ファンが大量に離れる。

これまでの常識で考えたら、そうなるのが当然のように思われるが、前回の記事でも書いたように、多くのファンはNao☆の結婚を好意的に受け止めてくれた。結婚と同時に「活動は続けていきます」ということをアナウンスしたことで「まだ応援することができるのなら、これからも見続けていきたい」と心を決めたファンからの「おめでとう」の声が全国から新潟にたくさん届いた。

さらに「結婚新規」の女性ファンの増加。これはNao☆本人も実感していることではあるが、結婚を発表した時点ではまったく想像もしていなかった。デビューから16年目を迎え、なかなか新規ファンの開拓も難しい状況下で、思わぬ展開である。

超満員の観客の前に立つKaedeは、どこからどう見ても緊張していた。

「いつもはトークで盛りあげてくれる人(Nao☆)がいて、お客さんを煽ってくれる人(Megu)もいるけど、ソロでやっていくってことは、それを全部ひとりでやらなくちゃいけないんですよね……」

どちらも得意な分野ではない。結果、この日はバンドメンバーにMCコーナーではかなり助けてもらうことになったのだが、いずれは自分の力でどうにかしていかなくてはならない。暗転しているときにマイクのコードが足に絡まって焦ったり、という不慣れさ満開の彼女を見られるのは、ひょっとしたら、いまだけの「特典」なのかもしれない。キーボードで自分が作詞した『おめでとう』を弾き語るときには、なかなか最初の一音が踏み出せずにいた。16年目にして発展途上の姿を見せることができたのは、今後のソロ活動だけでなく、Negiccoの活動にもいい形でフィードバックされそうだ。

アンコールで新曲『飛花落葉』を初披露したKaedeはこの曲も収録されたミニアルバム『深夜。あなたは今日を振り返り、また新しい朝だね。』が6月18日にリリースされることをサプライズ発表。さらにミニアルバムのリリースに合わせてアコースティックミニツアーの開催も決まった。東京と新潟だけでなく、大阪、名古屋、金沢も巡る全7公演。このツアーが終わると、本稿の最初でも書いたようにNegiccoのワンマンライブが立て続けに開催されることになる。

6月1日の渋谷O-EASTと7月28日の世田谷区民会館のライブを見比べるだけでも、きっとKaedeの変化や成長が見て取れるはず。そのあいだに彼女のソロステージを目撃することができれば、なおのことだ。Negiccoでの活動と、ソロ活動を並行して行なっていくことを決めたKaedeの存在は16周年以降のNegiccoをさらに面白くしてくれるに違いない(次回、30歳の誕生日を迎えるMeguの生誕イベント編につづく)
AUTHOR

小島 和宏


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