──なるほど。令和コンビはどうですか?
井上 こぶしファクトリーは「オイ! オイ!」って煽る曲が多いんですけど、当然そうじゃない曲もやるんですね。じっくり聴かせる曲、セクシーに魅せる曲……そんなとき、お客さんに「俺たちの出番ないじゃん」ってガッカリさせたらダメじゃないですか。そこで「いかに飽きさせないで観てもらうか?」っていうのが課題になってくるんですけど、私が参考にしているのが℃-uteさんのライブ映像。心が浄化されるだけじゃなく、技術的にもすごく参考になるんですよ。
──具体的に、どういうところが?
井上 たとえば「ここ、カッコいい!」と思う場面があるとしますよね。「じゃあ、何で私はカッコいいと思ったのか?」と冷静に分析するんです。もっと具体的に言うと『嵐を起こすんだ Exciting Fight!』の間奏前。そこの萩原舞さんの振り。
佐々木 細かいなぁ(笑)。
井上 そこで萩原さんが前に出てきてバウンスするんですけど、それがあまりにもカッコいいから私もこぶしファクトリーのライブで真似してみたんですね。だけど、なんか上手くいかない。首が揺れちゃってコントみたいになっちゃう(笑)。いや~、本当に課題ばかりですよ。
和田 煽るタイプの曲じゃないときのパフォーマンスについては、実は私もよく考えますね。いろいろ試行錯誤した中で気づいたのは、思いっきり感情移入して歌うと伝わるものがあるなということ。歌詞に没頭することが大事なんです。だけど入り込みすぎると、今度はステージの途中で泣けてきちゃうんですよ。それもマズいじゃないですか。
──感極まってピッチがくずれてしまうのも、観ている方としてはエモいですけどね。
和田 それがツアー千秋楽とかだったら分かりますよ。でも意味もなく泣いていたら、「ひょっとして誰か卒業しちゃうのかな?」とか無駄な心配をファンの方にさせてしまうことになるので(笑)。