──最初に和田さんの卒業を聞いたとき、2人はどう思いました?
竹内 「最初に」か……。もうかれこれ1年以上前の話だから、記憶が若干あやふやなんですけど(笑)。でも、ショックは受けなかったです。アンジュルムは卒業と加入を繰り返す、メンバーの入れ替わりが前提のグループ。わだちょだっていつかはいなくなるかもしれないと覚悟はしていたので。その「いつか」がこのタイミングなのかっていう驚きは少しありましたけどね。
──「卒業することを1年前に報告するなんて、さすがに時期尚早ではないか?」ということですか?
竹内 違いますよ〜。まぁそういう意見もあったかもですけど(笑)。単純にもう少しいるんじゃないかと個人的には思っていただけです。
笠原 私は竹内さんと違いショックを受けました。正直、信じられなかったです。だって私にとっては、メンバーの卒業コンサート自体が初めてのことなんですよ。田村(芽実)さんのときはギリギリ期間が被っていないですから。
和田 そうかあ。言われてみたら、アンジュルムというグループにとっても久しぶりの卒業コンサートなんだよね。
笠原 このまま10人体制がずっと続いていくんじゃないか。素敵な雰囲気のまま、アンジュルムは進化していくんじゃないか……。自分でもそう信じたかったんでしょうね。
竹内 これは「メンバーが1人いなくなります」というだけの話ではないですからね。わだちょはアンジュルムのリーダーだし、唯一のオリジナルメンバーだし、ついでに言うとハロプロのリーダーでもある。やっぱり存在は大きいですよ。
──ちなみにアンジュルムの次期リーダーは内定しているんですか?
和田 いや、決まっていません。本当にまったく何もです。
──そうですか。でも順当に考えれば、竹内さんを含む2期の3人から選出されるんでしょうね。
竹内 だから私、次のリーダーのことはあえて一切考えないようにしているんです。「もしかして私が……?」とか考え始めたら、本当に頭がおかしくなりそうですよ(笑)。だから今は全力でふざけています。というか、もし仮に私がリーダーになったら、アンジュルムはマジでヤバいと思うんですよ。破滅しちゃうかもしれない。
和田 「破滅」って(苦笑)。でも私も自分の卒業を実感するようになったのは、ここ最近の話かもだな。最後のハロコン、最後のレコーディング……何をやるんでも「最後の」って言葉がつくじゃないですか。アンジュルムは9月にメキシコ公演をやるんですけど、そのためのビデオ撮影に私は参加しなかったんですよ。9月の時点では、もういないわけですから。その撮影している様子を眺めて、「あぁ、こういう感じになるのか……」って感慨深かったです。
──卒業後もアイドルを続けると和田さんは公言しています。だったら何もアンジュルムを辞める必要はな いじゃないですか。
和田 この10人で叶えたい夢が私にはあったんです。だけどアンジュルムは私だけのものではもちろんないんですね。だから私の考え方をみんなに押しつけるのは違うと思うんです。だったら、アンジュルム以外のところで自分のやりたいことをやったほうがいいんじゃないかというのが一番根本にある考え。「アイドルをやる? 今までと一緒じゃん」っていうのは、たしかによく言われることなんです。でも、グループとソロでは全然違いますしね。
竹内 アンジュルムにいるからできることがあると同時に、アンジュルムにいるとできないことっていうのもあるはずなんです。