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UPDATE|2022/09/03

1回の撮影で7万5千円、韓国グラビアアイドルが思い描く夢と日韓芸能界の違い

韓国の人気男性誌『MAXIM KOREA (マキシム・コリア) 』2022年 2月号

ソウルに住む22歳の女性・崔時賢(チェ·シヒョン、仮名)は最近、グラビア撮影で再び忙しくなり始めた。この2年半の間、新型コロナウイルスのせいで何もできなかった状況を思い浮かべれば、このように写真家と一緒に仕事できることに感謝しながら、水着を着替えカメラの前に立っている。

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チェ·シヒョンは高校時代から高身長で周囲から目立つ存在だった。テニスと音楽が好きで、漠然と芸能界に入りたいと思い、ソウルの4年制大学モデル学科に入学した。韓国は日本と違い、4年制、短期大学に演劇映画科、モデル学科、放送芸能科、舞踊学科などが毎年7,000人余りの定員で開設されており、日本と比較すると芸能人を志望する青少年にとって選択の幅が広いと言える。

だが、その競争率は数十~数百倍であり、ソウル圏の大学演劇映画科は日本のMARCH(明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学)の一般学科程度の水準でなければ入るのが難しい。

2年前、チェ·シヒョンはソウルの江南駅を友人たちと一緒に歩いているとき、エンターテインメント会社の幹部から名刺を受け取った。これを韓国では” 路上キャスティング”と言われるが、日本でも渋谷のようなところで名刺を受け取るのと同じだ。

チェ·シヒョンも、もらった名刺の会社と住所をインターネットで調べたり、事務所を訪問して変なところだと思ったならすぐ断念しただろう。だが勇気を出して事務所を訪問してみると、あちこちに有名芸能人の写真が飾ってあり、実際に目の前では社長が有名芸能人と冗談を言い合っている。数日後、チェ·シヒョンは両親の立ち会いの下、契約書に判子を押しエンタメ業界に入ってきた。

現在、韓国は SM、JYP、YG、FNC、CJEMN、Cube、Bighitのような10社前後のメジャー会社と50社程度の中堅エンターテインメント会社が権威と信頼を持っており、ここに入れない多数の会社が第2のBTSのような大ヒットの夢を追っている。 年間売上1000億円以上の会社が2~3社あり、100億円以上の会社が20社程度になる。

去年、韓国の文化関連輸出実績は約110億ドルだ。 これは米国に次いで、英国と2、3位を争っている実績だ。もちろん韓国国内の売上は日本より小さいため、輸出は圧倒的に日本よりも大きなシェアを持っている。著者も日本のいくつかのエンターテインメント会社を訪問したが、その規模とシステム、スタジオ設備、付帯施設、福祉施設、そしてプロフェッショナルな専門人材など、ノウハウは比較にならないという印象を受けた。

チェ・シヒョンのように、エンタメ業界に路上キャスティングで入ってくるのは約25%程度であり、その他各種コンテスト大会を経て入ってくるのが45%程度、残りは知人の紹介と自らホームページを通じて応募してくる。
AUTHOR

金 大俊


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