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UPDATE|2022/07/15

SKE48赤堀君江「覚悟って何ですか?」二人きりのダンスバトルで牧野アンナ先生が教えてくれたこと

SKE48チームS 新オリジナル公演「愛を君に、愛を僕に」 (C)2022 Zest, Inc.

5月28日、SKE48チームSは新オリジナル公演「愛を君に、愛を僕に」初日を迎えた。初日に至るまでには様々な試練が19人のメンバーを待ち受けていた。その様子はSKE48の公式YouTubeでもアップされている。その動画のあるシーンはファンを釘付けにした。振付師・牧野アンナと同チームの赤堀君江が向かい合って、踊った場面である。先生と生徒によるダンスバトル──。いったいなぜそのような光景が繰り広げられたのか。その瞬間に至るまでには赤堀の深い葛藤があった……。「小室哲哉プロデュース」「全額返金保証公演」と開幕当初から話題を呼んでいるSKE48にとって約11年ぶりのオリジナル新公演。その裏にあった一人のメンバーの物語。

【写真】SKE48チームS・新オリジナル公演で輝く赤堀君江【12点】

4月下旬のある日。名古屋市内にあるSKE48のレッスン場。チームSは新公演の練習に汗を流していた。その1か月ほど前に一度行われていたが、この日から本格的に新公演のレッスンがスタートした。

始まる前から赤堀は憂鬱だった。

赤堀「私たち9期生が研究生だった頃、アンナ先生のレッスンを受けました。これから始まる研究生公演のためのレッスンでした。アンナ先生はいろんなアイドルのドキュメンタリー映像に出ているから、研究生の間でも有名で、『今度のレッスン、アンナ先生らしいよ』という噂を私も聞きました。でも、レッスンの内容はあまり覚えていないです。同期が言うには、けっこう怒られたらしいんですけど……」

記憶をたどっても、具体的な教えを思い出せない。怖かったことだけは記憶していた。それに、「この公演は運動量的にキツい公演になる」とスタッフから聞いていたから、赤堀はレッスン場に入る前から腰が引けていた。

レッスン初日、赤堀は名指しで注意を受けた。

「目が楽しそうじゃない」「目が生きていない」「目が変わっていない」

想像していた通り、怖かった。

赤堀「確かにそうだなと思いました。でも、どうしたらいいか分からなくて。とりあえず自分ができる限りのダンスはやったけど、ちゃんとできていたかというと今でも分からないです」

その後のレッスンも、赤堀は先生から決して高評価を受けられなかった。公演初日を前にした最後のレッスンでも、まだ合格点をもらえていなかった。赤堀はどうしたらいいかわからず、出口の見えないトンネルを走っていた。

CREDIT

取材・文/犬飼華


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